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文学フリマ初出店の記録

 昨日、文学フリマ京都、初出店でした。
 まず、何より驚いたのが規模!でかすぎるやろ!?でかいでかいと思ってたのをはるかに凌駕する規模やったんでビビりました。
 この規模のなかでこじんまりした1ブース、、、。これは誰も見向きもしてくれないんじゃないか、と不安になりつつ、出店の準備をしておりますと、私の隣のブースのお兄さんは、なんと東京からやってきて出店されるということで。しかもこれまで何度も出店されているらしい。頼もしいアニキを見つけた!困ったことがあったらこの人になんでも聞けばオッケーやろう、と勝手にアニキ扱いしてブース出店いたしました。

さ-80でした



 11時オープンなんでしたが、10時過ぎに私が出店の準備に訪れた頃にはすでに長蛇の列ができており、ああ、このイベントの1人目の客になろうとしてもたぶん無理だったな、などと思いました。文学のフリマにこれだけ熱心なお客様がいる、ということがワンダフルではありませんか!?

 そんなに売れることもないやろな、でも万が一、何かの拍子に売れまくって品切れになったらせっかくの機会やのに最悪やん。ということで絶対にこんなに売れるわけがないっていう量をリュックに担いで持っていったのでとにかく重たい重たい重たい重たい。帰りこの重さを味わいたくないから売れてほしい、という、そんな不純な動機もありながら、売れてくれよ売れてくれよ、と思っておりましたら、11時台にかつての職場仲間であった方がやってきて、パラレル京都情報発信ZINE「京都のき」を購入してくださいました。

ミャクミャクのモデルになったとされる
シンガーソングライター蘇我鹿男さんと
覆面作家のSukekiyoさん



 これは幸先のいいスタートが切れたのではないか、と思いつつ、しかしその先はなかなか私のブースの前に立ち止まってくれる人があらわれません。
 隣のお兄さんのところも全然立ち止まる人がいない。東京から来てるのに。。。

 私は風貌がいかついというか、決して愛嬌のある顔つきをしていないので口角を上げ、笑顔を心がける。隣のお兄さんは通り過ぎゆく人々にも「こんにちは〜」と声をかけているので私も真似をしてみる。たぶん、「あ、こいつ、真似しだしたな」と思ったと思います。子供の頃、カップラーメンができるまでの3分間が永遠に思えましたが、あの時以来、時が経つのが遅い。

 行くよー!と事前に連絡のあった友人がきて『1人目の客』を買ってくれました。一冊買ってくださることのありがたみ。こういうのを「初心」というのでしょう。

 12時をまたぎ、トイレ休憩も兼ねて少しばかり外出している間にInstagramをチェックしていたら、ご夫婦でいつも私の活動を応援してくださっている夫さんのほうがストーリーズに私のいない私のブースを上げており、あわてて戻るとブースのすぐそばで待ってくださっていました。感激。

 さらにすぐ後、「涌井大宴会」ほか私のライブに毎回来てくださる素敵なお客様がお見えになり、「京都のき」の第2号をご購入いただきました。まさかこんなところまでお越しいただけるとは思っておらず、これまた感激しておりましたところ、ご友人が出店されているとのことで。このご友人というのが、文学フリマ大阪にも出店しておられた方で、X(旧ツイッター)にて私もフォローしている方なのですが、今回私が文学フリマ京都に出店しようと思ったのは、この方が大阪に出店されたことを知ったからなのでした。別に名前を隠す必要はないか。「あおたな」さんという方で、「農キャラ研究」をされています。後ほど挨拶にいきまして、本も購入いたしました。読むのが楽しみです。

#文学フリマで買った本  でも
あげてる方が何人もいらっしゃる!



 こうして私のブースには知人友人がやってきてくださり、ありがたいことに作品が売れていったのでありますが、隣のアニキのブースは次第にアニキの知り合いではない方々がやってきて盛り上がりはじめています。

「ここ十年くらい嘘のエッセイを書き続けてまして、こちらがそのなかのお気に入りを集めたもので、こちらが新作になります。よかったら立ち読みだけでもしていってください」
 アニキがそう説明すると、お客さんのなかには「嘘なの?えー、面白い!」といって立ち読みをしてそのままご購入される方も多く、すごいと思うと同時にこっちはこっちで焦ってくる。やばい、俺、知り合いにしか売ってないやん。

勝手にアニキ扱いしちゃってますが
虎ノ門文庫さんです!



 アニキのブースを眺めてみると、机の上に立てかけたチラシ置きスタンドに目を引くフォントで「嘘エッセイ」と書かれたチラシを置いてあり、それを見てお客さんが足を止めております。私のブースにはそうやって客足を止めるものが何もない。アニキのブースで立ち止まったお客さんがついでにこっちにも注目してはくれぬであろうか、と内心期待するのみなのでした。

 そんな私のブースでありましたが、ようやく知らない顔の方が「京都のき」の第二号を「これください」と注文してくださいました。
 嬉しい。まじ嬉しいけど、今回、創刊号を500円、第二号を1000円、創刊号&第二号のセットでも1000円ということにしておいたので、どうせ買ってくださるのならセットのほうがお得ですよとお伝えしたところ、「いや、でもこっち(創刊号)は持ってるんで」との言葉。なんと、以前、ネットショップ「暇書房」で創刊号をお買い上げいただいた方なのでありました。昔から私のことを知っていただいている方で、2月10日の涌井大宴会にもお越しいただけるとのこと!ありがたい!



 それからもいろんな方が私のブースを通り過ぎ、ちょっと立ち止まり、チェックしては消えてゆく方もたくさんおられるなか、「今日は『1人目の客』を買うためにここに来たんですよ!」というお兄さんがいたり、「さっき見本誌のコーナーで見て気になってきました!」と言って買ってくださる方がいたり、別のブースの出店者さんが来てくださって、ご購入いただいたり、「うちの主人が変なTシャツを集めるのが趣味なんですけ」と言って「1人目の客Tシャツ」を買ってくださる女性がいたり、なんやかんやで少しは売れたわけなのですが、残念なのは私自身がお客さんとしてブースを回ることがほとんどできなかったこと。

1人目の客
1人目の客Tシャツを着ている私
1人目の客名刺もたくさん渡しました!



 最後、終了間際には学生時代からの友人が妻子を連れてきてくれたり、これまた学生時代の友人が一人で覗きにきてくれたりして、前半あんなに時間の経つのが遅かったのに、終盤はあっという間に時が過ぎていきました。

「ずっと宣伝文句を聞いていて気になってたんです、一冊買います」と言って隣のアニキの嘘エッセイを購入すると、「僕も気になってました」と言って「京都のき」を二冊セットで買ってくださいました。ブースはどうやらジャンルごとに分けられているらしいので、今後も出店することがあれば、アニキとはまた近くで出店することになるかもしれない。

 文学好きの熱量と、一冊売れる有難さを肌で感じる素敵なイベントでありました。また出したい。

 帰りのリュックが軽くなってた。

#文学フリマ京都 #文学フリマ
#暇書房 #1人目の客 #京都のき
#涌井慎 #わくいまこと #こわくいとま

感想ボードに書いてあったのうれしかったな。

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