麻宮サキは左利き
紫式部が主人公の大河ドラマ「光る君へ」で紫式部(まひろ)を演じる吉高由里子さんは左利きらしい。劇中では筆をとり、文字を書く場面がありますが、まひろは右手で文字を書いています。吉高由里子さんは撮影がはじまる半年前から、右手書きを練習していたそうです。1月28日の毎日新聞『余録』に書いてありました。
テレビドラマ「スケバン刑事」シリーズの主人公・麻宮サキは左利きという設定ですが、初代・麻宮サキの斉藤由貴さんと二代目の南野陽子さんは、どちらも実際に左利きなんだそうです。三代目の浅香唯さんは、ざっと調べてみたところ、どうやら右利きみたいなので、斉藤さんや南野さんより、役づくりに苦労されたんではないかしら。
左利きは日本の人口の約1割ほどといいます。1割といえば少ないような気がしますが、それでも1千万人いる計算です。私もそのなかの一人ですが、ハサミが使いにくかったり、実は結構、日本は「右利き社会」です。近年は利き手にかかわらず使いやすいハサミも出てきているみたいですが、他にも駅の改札など、右利きの人には思いもよらないちょっとした苦労が左利きにはあるのです。大袈裟にいえば「生きにくさ」。
同等の、いや、もっともっとそれ以上の「生きにくさ」を日本で暮らす外国人や女性の方も感じていて、そのことに左利きの私は思いもよらず生きてきました。気づかないことには他人の靴を履くことなんてできないのだ。
蠱惑暇
こわくいとま