エッセイ『アレの言霊』
趣味は新聞一面のコラムを読むことです。
昨日の京都新聞『凡語』には「今年こそ「アレ」が実現しそうだ」と書いてありました。
「アレ」といえば、サザンファンの私にとっては「マンピーのG★SPOT」であり、真夜中の森を抜けて辿れば自由の道なんですが、阪神ファンにとっての「アレ」は「優勝」のことです。関西圏の新聞社とはいえ、他チームのファンもたくさんいる京都で今「今年こそ「アレ」が実現しそうだ」なんて書いてくれるな京都新聞、と嘆く私は広島カープファンでございます。昨日からの三連戦が山場と思っておりましたが、いまのところ、阪神の底力を見せつけられております。
阪神タイガースの岡田彰布監督が言い出した「アレ」ですが、実は岡田監督が「コレ」を言い始めたのは今年ではなく、数年前、オリックス・バファローズの指揮を執っていた頃には、交流戦で選手が優勝を意識し過ぎないように言い換えていたそうです。
思えば阪神は2年前だったか、シーズン中に「阪神優勝してまう」という特番が放送されて以降失速したり、さらに前には優勝確実といえるゲーム差をまくられて優勝を逃したこともありました。「優勝」という言葉が呪いになっているんですね。
先日、たまたま聴いていたラジオ番組でパーソナリティの方が「阪神が優勝したら・・」と話した直後に「あ、だめだめ、阪神がアレしたら、ですよね」と笑っていました。これはおそらくディレクター的立場の人から「アレって言わないとダメですよ」という指示が入ったんだと思います。微笑ましい「訂正」だったんですが、その番組のハッシュタグを付けたエッキス(旧ツイッター)のポストで「優勝って言っちゃダメなんていう決まりは誰が決めたんだろう」と書いている人がいて、「あ、ここに言霊の力を信じていない人が一人」と思いました。阪神躍進の理由は岡田監督が言霊の力を信じる人だったから、かもしれません。
蠱惑暇(こわくいとま)
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