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頑張らなくても野菜が売れる!!ベテラン農家と同じ価格で売る仕組み

こんにちは、アグリビジネスパートナーの高津佐(こうつさ)です。

新規就農者が20年、30年続けているベテラン農家と同じ価格で売る方法があります。というか、それが仕組み化されています。ご存知ですか?

今日は上記について説明します。

始めたばかりの人が、何十年も続けている人と同じ状況で販売できる事業を他には思いつきません。でも、農業はそれが可能です。


それは、JAもしくは市場に出荷することです。

JAや市場に出荷すると自分が値段を決めることができなくて儲からないんじゃないかと思っていませんか?

でも、考えてみてください。世の中のほとんどのものは、市場原理で価格が決定しています。自分の希望どおりの価格で販売しているものはどのくらいあるのでしょうか。市場原理の中で価格が決定し、その中で利益を出していくことも必要です。

ここで、JAへの出荷について少し説明します。

JAに出荷した場合に、その販売価格はJAが決めている訳ではありません。JA出荷の原則も市場販売です。農家さんは地元の市場へは自分で持ち込んで販売が可能です。しかし、東京や大阪などの消費地の市場へ出荷したい場合は、運送会社に依頼して運んでもらう必要があります。物流コストが掛かります。その物流コストを抑えるために、JAに持ち込み、近隣農家の分と合わせて共同で出荷するのがJA出荷の基本です。

ですから、原則JA出荷も地元市場への出荷も「市場出荷」になります。

市場での販売は相場で決まりますので、同じ品質のものであればその価格はほぼ同じで取引されます。つまり、今年から農業を始めた農家が出荷した野菜と30年農業を続けている農家が出荷した野菜は同じ価格で取引されます。

しかも、出荷したものは全て販売されるという特典付きです。売れ残りなしです。これは、市場法という法律の中で、市場が委託販売を受けたものは全て販売しないといけないというルールがあるからです。

皆さんに知っておいてもらいたいのは、JAや市場へ出荷することで長年続いてきた青果物流通ですが、その中で成功している農家と失敗して廃業する農家がいるという事実。つまり、その違いは販売方法ではなくてもっと違うところにあるということです。

☑️新規就農者とベテラン農家の違い

さて、では新規就農者とベテラン農家に違いはないのでしょうか。流石に違いがあります。
それは下記の2点です。

同じ面積当たりの収穫量が違う
高値で取引されるA品率が違う

新規就農者とベテラン農家、もしくは儲からない農家と儲かる農家の違いと言ってもいいでしょう。

「同じ面積当たりの収穫量が違う」というのは、ベテラン農家が100 収穫できるのに対して、新規就農者は70しか収穫できない技術の差があるということです。農業の場合は同じ面積・同じ品目なら固定費はほぼ一緒です。儲かる差はここに出てきます。

「高値で取引されるA品率が違う」というのは、ベテラン農家がA品率が90%の時に、新規就農者はA品率が50%という差があるということです。この場合も固定費は同じですから、儲かる差はここから出てきます。

☑️JAや市場出荷は100%農業生産に打ち込める

JAや市場出荷は、販売にかかる時間が限りなく削減できる上に、ベテラン農家とほぼ同じ価格で販売できるし出荷したものは全て売れます。ある意味、夢のような仕組みです。
そして、農業生産に100%の時間を使い、収穫量とA品率を上げることで、最短でベテラン農家に近づくことが出来るのです!

☑️何を生産するかのアドバイス

最後に、何を生産するかアドバイスするとしたら、あなたの地域で生産されている野菜や果物の中で、全国でのシェアが出来れば1番のものを選ぶといいです。もちろん、生産が可能な時期で全国シェア1番の品目です。

例えば、宮崎県で言えば「きゅうり」や「ピーマン」など。

なぜかというと、シェア1位の品目はその出荷期間中、あなたの地域が中心にその品目の流通が組み立てられます。スーパーや加工業務筋もあなたの地域の出荷情報に目を向けています。つまり、JAや地元市場が価格形成がしやすいのです。

シェアが取れない品目を栽培すると、その品目シェア1位の地域の出荷動向に価格が左右されることになります。価格形成機能など全くもって発揮できません。

しかも、シェア全国1位の品目は栽培技術が確立されているので、JAや行政関係者からの技術指導もしっかりしたものを学べます。特別なもの、地域で栽培していないものにチャレンジするのは、栽培技術に自信がついてからにしましょう。スーパーのバイヤーなどは特別なものを探しがちですが、惑わされないように気をつけてください。

☑️最後に繰り返しますが、農家には素晴らしい流通の仕組みがあります。

JAや市場出荷は、販売にかかる時間が限りなく削減できる上に、ベテラン農家とほぼ同じ価格で販売できるし出荷したものは全て売れます。ある意味、夢のような仕組みです。

今後も皆さんに有益な情報や知られていない農業業界のことを発信していきたいと思います。この記事が面白かったと思う方は右下のハートボタンを押してくださいね。

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