ライター・コピーライターの客質の悩みと解決法を考えた
私はコンサルタントとして、「客質」を重視したコンサルティングを依頼されることがあります。また広報の仕事でも「客質について考えた上で広報戦略を練る」ことが重要視される時代となりました。このときは「お客様のお客様」について考えている状態です。
さて、自分自身のお客様について、私も悩んだことがありました。コンサルタントや講師としてよりも、ライター、コピーライターとして、残念ながら質の悪いお客様に出会ってしまうことが多くありました。
客質の改善に向けて考えたこと
まず、とても苦しいことではありますが、自分自身が「こういうお客様とは取引をしたくない」と思った具体的な事例を振り返り、書き出しました。
これらの出来事の根底にあることは何かと考えると、
「ライター以前に一人の人間として、尊重されていない」
ことが見えてきました。
クライアントにとって都合よく動くライティングマシンだと思われているからこそ、依頼内容の頻繁な変更やドタキャン、朝4時に起きろなどの言葉が出てくるのでしょう。
「自分を尊重してくれない人」とはどこでどのように出会ったのかを振り返る
上記のようなトラブルが起こりやすいお客様とは、どのような場で出会ったのかを、具体的に振り返りました。
❊ここから書くことは、あくまで「私の場合」です。個人的な経験に基づいて書いていますが、考えの流れを説明するためなので、参考程度になさってください❊
私は、さまざまな人材マッチングサイトを利用していますが、そのなかで「ライターと発注元企業が直接契約をし、条件交渉や業務を進めていく上での話し合いも、ライターと発注元企業が直接話をするサイト」ではトラブルが少なく、クラウドソーシングのように、発注元企業とライターの間に中間業者が入る場合には、トラブルが増えたように思います。
中間業者が多く入る仕事は、発注元企業にとって「この仕事を安く早く仕上げてくれる人なら誰でもいい」という場合が多く、逆に中間業者の数が少ない仕事や、直接契約を結ぶ仕事は「この人に仕事をしてほしい」と望まれていることが多いのです。人として尊重されている環境で仕事ができるため、トラブルも少ないのでしょう。
また、人材マッチングサイトの中にも、トラブルを起こしやすい企業が多いサイトと、そうでないサイトが存在しました。安い単価の案件が多く紹介されるサイトでは、相性の良い企業と出会うことが難しいように感じました。
「人として尊重されない場」で、いくら多くの出会いがあっても、後の幸せにはつながりにくいのでしょう。
「いつからトラブルが起こりやすくなったのか」を振り返る
発注元企業とのトラブルは「初めから、うまくいかないことが続いた」場合もありますが、「ある時点まではうまくいっていたのに、ある時点からトラブルが増える」というケースもあります。
どちらの場合も、ライター側に責任があるかもしれません。たとえば、ライターとして、仕事が遅かったり、仕事の質が悪かったりするのかもしれません。
また、信頼関係が一度は確かには生まれたはずの企業なのに、いつの間にか信頼が甘えに変わってトラブルにつながったのかもしれません。「この人なら何を言っても引き受けてくれる」のような甘えが、お互いをすり減らしていったのかもしれないのです。
この場合は、甘えを許容してきたライターにも問題があるでしょう。
「ライターとしてだけでなく、人として尊重されなくなった」と感じたら、もうその関係はうまくいかないのでしょう。
人として尊重される出会いを増やすために
まず、自分が「尊重されるべき存在」であるかどうかを見直しました。そして「直したい」と思っているところは直していくことにしました。仕事上の癖や繰り返しやすいミスはもちろん、日常生活や食生活でも、気になっていたところを直すことに取り組みました。
その上で、人材マッチングサイトを利用するだけでなく、ライター・コピーライターを募集する企業への直接応募に力を入れました。応募書類はできるだけ丁寧に書き込み、どのように貢献できるのかが伝わるよう工夫しました。
その結果、面談の時点でお互いに印象が良く、仕事も気持ちよく続けられるお客様との出会いが増えました。
相性がよく仕事の成果が上がりやすかったお客様との関係を振り返って
マイナスだった状態をゼロ地点に戻すための取り組みだけでなく、仕事や人生をプラスの方に向かわせる努力も大切です。
これまで、どのようなお客様と相性が良かったのかを振り返りました。また「どこで」「どのように」、相性が良いお客様と出会ったのかを思い出しました。
ここで思い出した内容は「中間業者を介してではなく、企業と直接契約を結ぶことができる出会い」であったことが多く、結局のところ客質改善のための取り組みと重なっていました。
好きなことへの情熱が思いがけない出会いにつながることも
私にとって相性が良いお客様との出会いが、仕事とはまったく関係がない自分の好きなことに取り組んでいるとき、ふいに訪れることもありました。
たとえば、次のようなことです。
何の計算もなく「好きだから」という理由だけで取り組んでいたことが、仕事につながった場合は、仕事を依頼する人が
「この人に依頼したい」
と考えてくださっていることが、ほとんどなのです。
発注元企業の「この人に」という思いと、自分の「好きでたまらない」という思いがうまくかみ合って、よい成果につながるのでしょう。
おわりに
ライター、コピーライターが、無茶な要求をするクライアントに出会ってしまうことは、残念ながらあります。そのような要求をするクライアントにも問題はありますが、ライター側にも問題はあるかもしれません。
客質を改善するために、できることから取り組んでいきましょう。
河野陽炎へのご相談
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