読書感想文【1行書くだけ日記】伊藤羊一著
こんにちはコウカワシンです。
今回は、伊藤羊一(いとう・よういち)さんの著書【1行書くだけ日記】から学ばせていただきます。
本書は、「毎日1行書いて振り返るだけで人生が劇的に変わる方法」を教えてくれる本です。
著者の伊藤羊一さんは、Zホールディングス株式会社 Zアカデミア学長、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長、Voicyパーソナリティなどでご活躍中です。
ベストセラービジネス書『1分で話せ』の著者でもあります。
そのような伊藤さんは「毎日1行の習慣で人生はとてつもなく変わる!」と言います。
つまり、「1行日記」ということです。
なぜ「1行日記」で人生が劇的に変わるのか?
「1行日記」をつけるメリットは次のとおりです。
振り返る回数が人生の成長を決める
「メタ認知力」を養える
過去と現在をつなげる線が見えるようになる
まず、振り返る回数が人生の成長を決めます。
1行日記をつけ、1日の振り返りをすることで、仕事の質が変わったり、自分がやりたいことが明確になり、腹の底から納得して、自分の信じる道を歩むことができるようになります。
よって、自己理解が深まり、自己肯定感も持てるのです。
そして、「メタ認知力」を養えます。
「メタ認知力」というのは、「自分の認知活動を客観的にとらえる」力のことです。
つまり、自分自身をまるで外から見ているように客観視するということでもあり、さらに俯瞰して構造する力を持っているともいえるのです。
たとえば、相手に対してきつい言葉を言ったときに後で「ちょっと言いすぎたなあ・・・」と観察分析することはないでしょうか?
その他、自分が進めている仕事に対して「待てよ。このやり方でいいのかな。もっといい方法がありそうだなあ」と自問自答するのもメタ認知力があるということです。
成功者や成長が早い人は、必ずといっていいほどこのメタ認知力が高いと伊藤さんは言います。
それから、過去と現在をつなげる線が見えるようになることも加えておきます。
過去を振り返ることにより、自分が何をすればいいかということが自然に明確になるということです。
つまり、自分がたどった道から、どこを目指しているのかを知ることができ、道筋が明らかになります。
よって、余計なことをやらなくてもすむようになり、延長線上にある未来まで見えてくるのです。
しかも、自分自身が日々の体験から発見したものは、自分だけの軸になるのです。
「1行日記」をつけるうえで何をすればいいか?
「1行日記」をうまくつけるには何をすべきかは次のとおりです。
1行書くだけでいい
書く場所は何でもいい
言葉にすることが大事
1行書くだけでいいのです。
たしかにもっと書きたいときは、1行以上書いてもOKですが、ただ最初から長く書き過ぎると続かなくなってしまいます。
とにかく毎日続けることが肝心です。「ちょっと書き足りないなあ~」くらいがちょうどいいのです。
書く場所は何でもいいです。
手帳やノート、アプリ上のカレンダー、「DayOne」というアプリを伊藤さんは使われているとのことです。
言葉にすることが大事です。
手書きでもPCやスマホに入力するにしても、大事なのは言葉にすることです。
言葉にするプロセスを通じて、自分にとって必要な体験を取捨選択して、個々の事象から共通点や法則性を見つけ出したり、その共通の本質を見つけ出したりすることができます。
どうすれば「1行日記」から人生を変えるヒントを得ることができるか?
「1行日記」からヒントを得るには次のような意識が必要です。
毎日の様々な出来事を題材にしていくらでも気づきを得ようとする意識
落ち込み過ぎないためにも起きたことを書き客観的に考えてみる意識
見て見ぬふりをやめて「理想の高さ」に向き合う意識
「人生を変える=成長」と定義すると、人の成長を決めるのは、持って生まれた性質ではなく、毎日起こる様々な出来事を題材にして、どれだけたくさんの気づきを得られるかにかかっています。
伊藤さんが人生の成長に結びつけた出来事の一つに「東日本大震災」での体験があります。
すさまじい揺れに死を意識したものの、同時に自分の行うべき業務の遂行と緊急復旧チームを立ち上げて行動した経験から自分が目指すべきリーダー像が見えてきたと言います。
たしかにこのような非日常的な経験が頻繁に起こることはありませんが、これと同じくらい大事なのが「日々の振り返り」です。
その日に起きた出来事をきちんと拾い上げて、自分にとってどのような意味があるのかを考え、気づきを得るというプロセスを繰り返し、気づいたことを行動することが大切なのです。
ときには「失敗した」と、落ち込むこともあるでしょう。そんなときに自己嫌悪して客観的に振り返るのが難しい場合もあるかもしれません。
ならば、それも含めて紙に書いてみましょう。落ち込み過ぎないためにも、起こったことを書いて客観的に考えてみるのです。
実際に書いてみると、思った以上に、毎日様々な出来事があり、さまざまなことに気づくこともあります。
実はこうしたたくさんの発見が、だんだんと自分の自信につながっていくのです。
だとしても、振り返りというのはときにつらいと感じる作業です。
そもそも自己嫌悪状態では、現実に対し目をそむけたくなることもあるでしょう。
「モヤモヤするから、いやなことは1行日記には書かないでおこう。憂さ晴らししたことだけ書こう」となるかもしれません。
でもモヤモヤするのは自分が何か感じているからです。何の感情がそうさせているかわかりませんが、そこには何か自分が大切にしている価値観があるのかもしれません。
それを見て見ぬふりするのはもったいないと伊藤さんは言います。
大事なのは自分のその意思であり「理想の高さ」です。
どんないやな出来事でも見て見ぬふりをやめて「理想の高さ」に向き合う意識を持ちましょう。
自己嫌悪な状態でもしっかりと出来事に直視し、しっかり1行日記に記したならば、振り返ることにより気づきを得て、パワーに変換することも可能です。
そういった毎日の積み重ねから根拠こそないかもしれませんが自信や自己肯定感を持つことができます。
踏み出して、行動して、振り返り、気づく。その繰り返し。その積み上げの先に、明日の自分がいるということです。
これが人生を変えるヒント以外に何があるでしょうか?
そういった意味で本書は、自分にとっての「成功の道」を創造するためのバイブルともいえます。
一度は読む価値があると感じました。
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