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フェイクニュース
新聞の肩を持つ気などはさらさらないが、ネットニュースはかなり危険なものだとおもう。
とにかく、でたらめな記事が多すぎる。
あるネットニュースで、年金を批判していた。タイトルからして、いやな予感しかしない記事だった。
曰く、年金受給者の「命の金」を、GPIF(年金積立金管理運用独立法人)は、株取引の運用で、2018年の10月から12月のわずか2カ月で、15兆円も失った、これは国家犯罪ではないか、怒り心頭な論調だった。
もしも知らないのなら教えておくが、「株価」というものは、上がったり下がったりするものなのだよ。
この記事を書いた人は、株式投資が全くわかっていないか、GPIFを批判したいがために、意識的に事実から目を背けているかのどちらかだろう。
GPIFは市場運用を始めてから今に至るまで、1度も損失をだしたことがないのだ。あのリーマン・ショックの期間でさえだ。具体的な数字を出すと、平均収益率は年率でプラス2.73%、累積収益額は、じつにプラス56.7兆円にもなる。
つまり、運用益が落ちこんだ一部分の期間だけを切り取って批判しているのだ。木を見て森を見ずとは、このことであろう。
そもそもGPIFは、その巨額の資金を、世界中に分散投資していて、寝ていても毎年世界中から配当金、分配金が山のように転がり込んでくるのだ。
もし四半期のその15兆円の損失を、どうしても批判したいのであれば、注釈でこの事実も書くべきだ。でなければ、何も知らない人は、あたかも国民の金をすっちまったのかと誤って読んでしまう。
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