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2024/11/19 一人きりだと損をする話:障害年金をめぐる思索

 おはようございます🙏
 今日は、一人よりも二人という金銭面(障害年金)をめぐるお話です。

 国民皆保険制度といいますが、何を指すのでしょうか。ここではその定義からです。

公的医療保険とは、社会保険(医療保険、年金保険、労災保険、雇用保険、介護保険)制度の1つであり、病気や怪我、入院など万が一のときに保障してくれる保険制度です。日本ではすべての国民がこの公的医療保険に加入することになっており、国民皆保険制度(こくみんかいほけんせいど)と呼ばれます。

三重県医師会HPから

 もとをただせば、戦前の日本でしたので列強諸国に飲み込まれまいと「富国強兵」を目指した国の政策で導入されていた歴史もあります。
 引用リンク先では、戦後はまた別の動機から社会保険制度が始まっています。

 その中でも、障害年金は障害によって左右される所得を保障する制度という側面も持っています。

 日本の障害年金の制度に、当事者としていかに関わるか、そういった私の視点から見えたものを列挙してみます。

 私は精神障害を得てからおよそ15年間、クローズで働いていました。あることをきっかけに、人間関係が悪化して病気にも給与額にも悪影響がでてきました。
 ある晩、姪を図書館へ送り出して駐車場で暗闇のなか、車内に残ってぼーっとしていました。
《携帯の文字すら頭に入らない……何度やってもダメだ!》
これは、統合失調症の認知機能障害とあとで分かったのですが、人間関係からの休職も相まって私は退職を決意しました。四半世紀勤めた職場です。

 この分でいくと生活保護かなとうっすらと頭の中をよぎりました。妹からは障害者雇用を勧められ、前職を辞めると同時に精神障害者雇用を斡旋する会社に登録、一年間のブランクは大きく就労移行支援事業所に勤めることになりました。
 その前に申請した障害年金は結果が出るまで5ヶ月はかかりました。共済からはいろいろ聞かれました。たとえば通院中に携帯電話に着信があったりととても気ぜわしかったのです。

 その後、事後重症ということで審査は2級で通りました。
 しかし、申請当時は無職でしたので2級だったということです。
 更新時の診断書には障害者雇用とあるにもかかわらず、共済は「厚生年金の支払いがあるので無職ではない」として3級に落としてきました。

 2級の障害基礎年金については永久認定です。この先働けなくなったらまた2級に戻るのか、不明です。共済が3年ごとに更新を働きかけてきます。
 私自身については、「予後不良」ということで障害基礎年金部分は更新なしになっているようです。等級は障害共済年金に引っ張られている形ですね。

 この先、65歳到達で老齢年金か障害年金かどちらかを選ぶことになります。担当医の先生とも地域連携室のスタッフさんとも、よく相談してということは忘れないようにしたいです。

 冒頭に戻り、大切なことですが障害年金(特に精神)では日常生活が自立状態になっている、つまり訪問看護等の生活介助が入らなくても独居で大丈夫となると、障害年金的には不利になるらしいのです。
 つまり、一人暮らしだとしても障害年金を受け続けるには誰かしら、診断書に書いてもらえるような生活の援助があることが必須らしいのです。
 それは、金が欲しいということではなく、客観的、医学的にも明らかな障害が生活の自立を妨げているので経済的な支援が必要ということです。何かと卵が先か、鶏が先かといっているようなものに見えますよね。この社会が貨幣経済である限り、障害年金という制度はマストであるはずです。
(何かの間違いでバーター経済化するなら、また制度を考える余地もあるのでしょうけれども。)

 いずれにせよ、現代日本社会では「一人」でいることは特に障害者については制度上不利になるわけではないでしょうか。
 つまり、パートナー、伴侶、肉親、兄弟、親戚、そうでないなら精神科訪問看護、グループホーム在住での生活援助など、「一人きり」でないことが証明できなければならないわけです。

 よく人を小馬鹿にしたニュアンスでおひとりさまといった場面がメディアに見受けられます。それができるのは健常者の特権ですが、その人だっていつまで突っ張って健常者でいられるかわからない。一寸先は闇なのです。
 助け合いではありますが、老齢年金に影響があるわけではない(基本的には)点は安心していいと思います。


2024/11/19 ここまで


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