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福島 紘一
2021年9月12日 20:16
人は、僕たちを夫婦みたいだと言う。着かず離れずの時間がそうさせたとしたならば、青春は罪深い。深く根を張った木はそこからは動けない。時間と共にお互いを労うように並んだ木と葉を交わらせる。近頃は、心の人と頼りあって生きていきたいと思うことが増えた。お金もなかった頃に描いた夢への道が、儚くも見え始めたからだ。今を見れば不足はない。満ち足りていて、余ってしまうくらいの喜びがある。必