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福島 紘一
2021年11月25日 22:08
高く跳ぶためには、深く膝を曲げなければならない。ただ、しゃがんだ瞬間には膝に大きな負荷がかかり、空中では落下に逆らうことは出来ず、数秒もせずに元いた場所に立っている。私は、20代前半はいわば膝を曲げる期間だと考えている。狙いを定め、苦労をし、踏ん張り、頭上を過ぎるチャンスに食らいつくための準備期間だ。大人になるということは明らかに素晴らしいことで、10代が主張する自由など、ただのイミテ
2021年9月12日 20:16
人は、僕たちを夫婦みたいだと言う。着かず離れずの時間がそうさせたとしたならば、青春は罪深い。深く根を張った木はそこからは動けない。時間と共にお互いを労うように並んだ木と葉を交わらせる。近頃は、心の人と頼りあって生きていきたいと思うことが増えた。お金もなかった頃に描いた夢への道が、儚くも見え始めたからだ。今を見れば不足はない。満ち足りていて、余ってしまうくらいの喜びがある。必
2021年8月29日 22:13
人は鏡。「あなたの周りの5人を思い浮かべなさい。その5人の平均があなただ。」 ジム・ローンの名言は、発言者よりもその言葉の方が知られている最大の例の一つだ。あなたがやったことは必ずあなたに返ってくる。だから、あなたは人に優しくしなければならない。優しい人は優しい人の元に集まる。友人は鏡になる。貴方を写し、貴方は友人を映す。あなたが美しくいたいのならば、まずは美しい鏡を作ること
2021年8月15日 20:34
優しさとは生きにくさなのか。誰も傷つけぬよう生きようとすれば疲れ果てるだろうか。期待することは悪いことだろうか。身近で、遠かった世界の空気は、今までと少しだけ違った気がしている。★黒いスーツが街に溢れる5月。まだ足に合わないパンプスを履いて、アクセルを踏んだ。1ヶ月前に大学を卒業したばかりの私は、健全な不安を抱えていた。食べ物で人を幸せにしたくて、幸せなパンを売る会社に就職
2021年7月31日 19:22
星には2種類ある。自ら光を放つ恒星と、他の星の光を反射することで輝く惑星だ。朝を知らせる太陽は恒星で、夜を照らす月は惑星だ。人は誰しもが、それぞれの色で輝いているが、僕の色とはなんだろうか。折角の人生なら、誰かにとっての恒星でありたい。これはある友達の話。まだ寒かった4月の夜。品川のビルの下で、ビールを飲みながら語った日のことを思い出した。★ドラマのようなこともあるもんだな