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浪速の知の巨人・木村蒹葭堂との交流

 『皆川淇園とその仲間たち』 第11回

前回は、古銭収集というマニアックな趣味を持つお殿様、朽木昌綱をご紹介しました。その朽木昌綱も皆川淇園も足しげく通ったのが文人、木村蒹葭堂 (きむらけんかどう/1736ー1802)です。

 木村蒹葭堂は、詩人、作家、学者、医者、本草家、絵師、大名とさまざまな顔を持つ「浪速の知の巨人」です。10万冊ともいわれる膨大な蔵書を所蔵していた彼の元には、多くの文人、知識人が集い一大文化サロンを形成しました。死後、彼の蔵書は 一部散逸していますが、大部分はいくつかの過程を経て現在、内閣文庫に引き継がれています。また、木村蒹葭堂邸跡地には、現在大阪市立中央図書館 が建てられています。知の遺産とDNAは図書館という形で現代に引き継がれているのです。

                           (勝治 真美)

                       【2014.12.15 嵯峨野文化通信 第213号】

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