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永平寺東京別院にて(前編):法脈会に参加して感じたこと


はじめに

みなさん、こんにちは。

久しぶりの投稿になってしまいました。何でかというと、実は東京のあるお寺でお手伝いをしていたんです。

そのお手伝いというのは、3日間にわたる大きな行持で、朝から晩まで忙しく過ごすというもの。

行持参加者の方々の案内やお世話など、さまざまな役割があって、スマホにすら触る時間がなかったんですよね。

永平寺東京別院長谷寺について

今回お手伝いに行ったのは、
「大本山永平寺東京別院長谷寺専門僧堂」というとても長い名前のお寺です。

場所は東京の西麻布にあって、南青山との間に位置しています。

実は、このお寺にはすごく大きな観音様がいらっしゃるんです。
約10メートルもある麻布十一面観音として知られていて、たくさんの方がお参りに来られます。


お寺の歴史と特徴

このお寺には、とても面白い特徴があります。
永平寺東京別院長谷寺は、福井県にある大本山永平寺の教えを東京で広めるための、いわば「出張所」のような役割を持っています。

※名前も長いしなんだかややこしいので、福井県の方は「永平寺」、東京の方は「長谷寺」と呼び分けることとします。

永平寺は歴史と伝統を重んじる、とても厳かな雰囲気の場所。
一方で、長谷寺は都会にあることもあって、より身近な存在として親しまれています。

主な活動としては:

  • 永平寺のミニ版としての修行道場(修行僧は永平寺の約10分の1)

  • 観音様へのお参りや御祈祷

  • お墓の管理、供養やお葬式
    などがあります。

法脈会について

今回お手伝いに行ったのは法脈会(ほうみゃくえ)という行持。
この法脈会という言葉、あまり聞いたことないですよね。

これは「法(仏法)」と「脈(つながり)」と「会(集まり)」を組み合わせた言葉なんです。

簡単に言うと、3日間の修行を通じて仏教の教えを学び、その証として安名(あんみょう)をいただく、特別な機会です。

たとえば参加者の方々は、お経を読んだり、坐禅を組んだり、作法を学んだりします。
初めての方がほとんどなので、私たちお手伝いの僧侶が丁寧にサポートさせていただいたのです。

お手伝い僧侶としての体験

私は今回、参加者の方々のお世話係として参加しました。

具体的な役割としては:

  • お寺内での移動時の道案内

  • 分からないことへの質問対応

  • 食事やお風呂の時間のお世話

  • 就寝準備のサポート
    などです。

初めての方々にとって、お寺での生活は不安も多いと思います。
そんな気持ちに寄り添いながら、できるだけ安心して修行に専念していただけるよう心がけました。

戒の教えについて

法脈会で特に大切にしているのが「戒」についての学びです。
戒というと、なんだか堅苦しく感じるかもしれません。
でも、実は私たちの日常生活にとても近い教えなんです。

たとえば:

  • 嘘をつかない

  • 人のものを盗まない

  • 無闇な殺生をしない
    など、当たり前のことのように思えます。

でも、実際に自分の行動を振り返ってみると、これらを完璧に守れている人はそう多くないのではないでしょうか。

私自身、お坊さんでありながら、できていない部分がたくさんあります。
それが人間の本質なのかもしれません。

だからこそ、このような機会に改めて教えを学び、心に刻む。
それが法脈会の大切な意義だと感じています。

おわりに

3日間の法脈会を通じて、参加者の方々の真摯な姿勢に心を打たれました。

次回は、この経験を通じて感じたことを、もう少し詳しくお話ししたいと思います。

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