認知行動療法

【愛着・AC 克服記録】Column 2 認知行動療法の本質

リンク
愛着障害・アダルトチルドレン 克服記録
ADHD 克服記録
書籍部

1. 前置き ― 認知行動療法って何でしょうね?


 僕の愛着障害・アダルトチルドレン克服の大半の時間は、この認知行動療法に割かれた (約一年)。だが、今なら断言できる。

 時間、かかりすぎだろぉぉぉぉぉぉ!
 てか、一週間で十分な内容だわぁぁぁぁぁ!

 なぜこんなに時間がかかったんでしょうか?今回は、「精神科医・カウンセラーと患者の意識の齟齬 (そご、すれ違い)」について考えてみます。

(この記事はむしろ、"治療" と称して患者と接する立場の人にこそ読んでほしい)


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

2. 患者側の気持ち ― とにかく楽になりたいの!


 まずは、患者さんの立場を見てみます。
 患者さんは、何をしに心療内科・精神科に来るかといえば、「とにかく辛い状態から脱出したい」、この一念以外はないといってもいいでしょう。

 そこで行われるのが、認知行動療法なわけですが………。
 まぁ、全然うまくいかないんですよ。最初は。
 「まだ、よくわからないかもしれないですけど、今のあなたの状態は、あなたの気持ちが作り出しているんですよ? (僕はこんな説明すら、無かった)」
 でも、時間を掛けると、段々患者側のマインドが変わってきて、理解ができてくる。結局、愛着障害・アダルトチルドレンの克服ってのは、「患者側の理解待ち」になるわけです。

 でもね、よく考えてみてください。ちょっとおかしくないですか?患者が理解することで克服が進んでいくなら、お医者さんもカウンセラーさんもいらないじゃないですか?お医者さん、カウンセラーさんのお仕事って、薬出すだけですか、お悩み聞いて機械的に、「はい…わかりますよぉ…大変ですねぇ…」って言うことだけですか?


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

3. 治療者側の気持ち ― まぁ、薬出しとくべ。んだ。


 もう答え言っちゃいますと、「医師・カウンセラーは、なんで認知行動療法が効果的なのか、その本質を全く理解してないからうまく伝えられない」。この一言に尽きる。反省してくれ。


 彼らは思考の奥底では、

目の前の患者は脳みそがおかしい連中なんだ。だから薬出しとけばいいんだ。まぁ補助的に認知行動療法やって気分良くなるならいいか

って思ってるわけです。
結局お薬処方しちゃってるわけですから、ここは言い逃れできないんじゃないすか?


そしてもう1つ (悪意を暴く)。
医師・カウンセラーともに、

愚かにも脳の機能異常で認知すら歪んでしまった哀れな患者を、私が正しい道に導いてあげましょう…

そう思っている。せめて認知だけでも戻してやろう、と。だから上から目線でキレイ事が吐ける。メカニズムも知らないくせに。

 僕が Theory で述べる「愛着障害+アダルトチルドレン複合理論」では、お薬は基本的には不要です (強烈な不安や症状を一時的に緩和するのには有効でしょう)。その内容は別途コラムに譲るといたしまして…。認知行動療法の本質は、意識を向ける先を自分の内部に持っていくこと。なぜなら、あらゆる "心の問題" に関わる精神疾患は、内部の異常を解決できれば克服できるから。こうやって説明されれば、患者さんも「なるほど!」と思って、理解しようという気になるわけです。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

4. 医師の無理解を風刺してやる ― 『パン作るといいらしいよ』


 この医師・カウンセラーの無理解という状態。これをワケワカラン例え話で説明すれば、そうゆうことね、とご理解いただけると思います。

 お医者さんたちは、精神疾患の根本原因は全然分かっていなくて、お薬が症状を和らげることは知っているわけです。おそらく、原因は先天的・あるいは後天的な脳の機能異常だろうとも考えている。もしここに、『パンを毎日焼くのが精神疾患の改善につながる』、なんて経験則があったとしたら?

 おそらくお医者さんやカウンセラーさんは、こう患者さんを導くのでしょう。「今はまだわかんないかもしれないけど、とにかく毎日パンを焼いてください。そうすれば、段々良くなりますから。」
 患者にしたらマジ意味不明ですよね。でもお医者さんが言うからやるわけです。毎日早起きして、パンを100個焼くんです。文句も言いますよ、そりゃ。「なんで毎日早起きして、パン作ってんだ?俺…。まぁ治るっていうからやるけどさぁ…。てか、なぜにパン??」
 でもたしかに、だんだん気分が良くなっていく。それは、カウンセラーという安全基地を手に入れて、溜まっていた鬱憤を晴らしているからかもしれないし、パンを焼くことで生活習慣が良くなったからかもしれない。しかし、お医者さんは、なぜ良くなっていくのか、わからない。なぜなら彼らは、「精神疾患は生まれつきの脳の異常だ」と思い込んでいるから。(強調しておきますが、僕の主眼はあくまでも "心の問題" です。ここをクリアすることで、"身体の問題" に立ち向かっていけるのです。)

 以上長くなりましたが、認知行動療法の本質でした。まぁ精神疾患のメカニズが分かっちゃうと、この認知行動療法すら不要になってくると思いますがね。

Next

Part 4 「何事もうまくいかなくなる

サポートの目安はアサヒ・ザ・リッチ1本文です。