モチベーションが上がる編
やる気が起きないときは、プロの心構えや叱咤、具体的なアドバイスがあるとやる気になる。公募ガイドを飾ったそんな名言を集めてみた。
プロットは作っても縛られないこと
上記のプロットに関する名言について補足する。
何か書きたい衝動に駆られ、思うまま書き出して行き詰まる。そこで、それは地図を持たずに山に入るようなものと反省し、詳細なプロット(構成案)を考える。
ところが、プロットどおりに書こうとすると、これがけっこう苦痛だ。筋書きをなぞるだけの作業は面白くもなんともない。
しかも、途中で違うストーリーを思いついてしまい、それでそのほうが面白いとなったら、最初に考えたプロットってなんだったのかと思ってしまうわけだ。
だから、プロットについては、結末とそこに至るいくつかの主要な中継点を決めるぐらいでいいが、上記の五十嵐メソッドは少し違う。
こちらは100枚のプロットを書くという方法論。細かなところはどうせ推敲の段階でかなり変わってしまうので、プロットを書く要領でどんどん先に進め、いったん完結させてしまう。
考えてみれば、完成稿から見れば第一稿は詳細なプロットのようなもの。だから、プロットを作らない方法も五十嵐メソッドも、大きくは変わらないと言える。
著名人の名言でやる気を取り戻せ!
アトキンソンという心理学者は、「モチベーションは、期待と価値のかけ算」と言っている。
応募要項を見て、「このジャンルならできそう」「この課題なら書けそう」というのが〝期待〞で、「受賞したら賞金100万円がもらえる」「社会的に認められる」というのが〝価値〞だ。
面白いのは〝かけ算〞と言っているところで、どちらかが0ならモチベーションも0になる。
つまり、入選できそうという期待があっても、やる価値が0だと思えばやる気にはならないし、いくら創作する意義があっても、なんの期待も持てないのならやらないということ。
しかし、今この誌面を見ている人は、創作への期待も価値も0ではないと思っただろう。いや、むしろ、かなり大きな期待をして応募をしたはずだ。
それで期待通りだった人はいいが、そうでなかった人はモチベーションも落ちているだろう。
そこで(過去に組んだ特集の性質上、小説家が多いのだが)、これまでに公募ガイドを飾った著名人の名言を集め、皆さんのやる気を引き出せればと思う。
特集:ボツちゃん脱出計画
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※本記事は「公募ガイド2018年11月号」の記事を再掲載したものです。