あなたが『その着せ替え人形は恋をする』を観なければならない理由
『ワンダーエッグプライオリティ』のスタッフが累計発行部数250万部のマンガを原作にアニメを作ったからである。
これで分かる人も多いんじゃないか。
「お、マジで。すごいじゃん」と思ったそこのあなた。
そーなんスよ、観てくださいよ。
時間になったらテレビの前で待機するなり録画するなり配信で観るなりすれば良いと思う。TOKYO MXでは土曜深夜24:00から。
アマプラやdアニメストアなど配信スケジュールも充実してる。
ヒロイン特化型アニメ
「色んなタイプの女の子を揃えて視聴者に好みの子を選んでもらう」ってのはリスクヘッジになる。ヒロインが1人よりは成功率が高そうに思える。
でも、実はそうでもない。5人の女の子が出てくるアニメだから好きってことある? たくさん女の子が出てくるから良いアニメとかってあり得ないでしょ?
5人出てこようが何だろうが「女の子が可愛く描けていれば好き」なんだから、女性キャラの人数がアニメの面白さを左右することはない。
『その着せ替え人形は恋をする』は、自信と魅力にあふれた美貌のヒロインが登場する。
この作画がものすごい。「可愛く描いてあげよう」「この仕草が良いんだよ」という制作者の思いがひしひしと伝わる。
さらっとしたロングヘア、全身の素晴らしい曲線美、キラキラ輝く瞳、セクシーな唇。気合いの入りまくった素晴らしい絵が次々に出てくる。高い技術が惜しみなく投入されているので絵を観てるだけで楽しい。
『エロマンガ先生』『冴えない彼女の育て方』『ダーリン・イン・ザ・フランキス』、そして『ワンダーエッグプライオリティ』。この辺りの女の子の作画が好きな人は多いはず。
メインスタッフは上記のアニメに参加していた人たち。信頼できる。大丈夫。絶対に最後までこのアニメのヒロインは可愛い。
OP映像を確認してみよう。このレベルの作画で本編も描かれる。最後まで作画は乱れない。「見てるだけで快感」というアニメだ。
恋は女性が主導する
アニメファンが大好きなパターン。まー、オタクですからね。仕方ない。
美人のヒロインを描くにあたって重要なのは「誰の目線から見てるのか」ということ。
たとえば、日常系アニメのキャラクターは誰かからの目線は意識していない。「可愛い女の子たちが仲良しなのを見守る」というのが視聴の基本のスタンスだから。
かたや、このアニメでは「主人公が男性キャラで、積極的で明るい美人の女性キャラにぐいぐい引っ張られる」という構図を採用している。
視聴者は主人公と一体化した目線で女の子を見てることになる。だから、ヒロインはどれだけ美人に描いてもいい。
「うわー、すごい美人だなー」というセリフが成り立つ。
男性目線で女性を見るという構図にしない限り、このセリフは不可能だ。
男性目線の構図が違和感なく受け入れることができたら、美人設定に嫌味も感じない。
「そうか、この子を可愛いとかキレイだとか思って良い世界なんだ」と無理なくストーリーに入っていける。思う存分ヒロインの可愛らしさを堪能できるわけ。
「恋は女性が主導する」というのはアニメでは王道のパターン。美しい女性にぐいぐい引っ張られるのは快感だから。そりゃ気持ちいいよね。多くのアニメがこれで成功している。このアニメも「勝ち確定のレース」みたいなもん。
設定がいい
構図が単純なところに無理に設定を当てはめると楽しさが失われてしまう。特に「なんでこんな美人が地味な男の子を構うんだ」という点。ここで失敗すると作品は台無しだ。
このアニメでは、主人公キャラに特技がある。それをきっかけにヒロインと仲良くなっていくんだが、この設定が実にうまい。
主人公の性格の裏付けになるとともに、視聴者に共感を与えて、さらにヒロインと仲良くなるきっかけにもなって、さらにさらにヒロインの人間性を表現するツールにもなっているという一石四鳥くらいの設定。
第1話では主人公とヒロインの出会いが描かれるんだけど、設定が分かりやすいからキャラの関係値がはっきりと決まる。「あー、なるほどね。この2人がこういう関係になって話が進むアニメなんだね」というのが無理なく理解できるようになっている。
登場予定の女性キャラを第1話から次々に登場させる欲張りな作品ってのもあるが、あれは仕方なくやってるんであって、作劇としては実は間違っているんだよね。多いのよ、そういうアニメ。これは違うから。しっかり作ってある。
なんといってもこのアニメ、変なコンプレックスだの青春の痛みだの全然出てこない。楽しいだけ。可愛い女性キャラの作画を楽しみたいのに余計なノイズ入れちゃダメだよね。設定に専門性もあるから今後豆知識的にも面白いと思う。
最高のスタッフが最先端の作画で描いた可愛い女性キャラを思う存分堪能できるアニメ。それが『その着せ替え人形は恋をする』というアニメだ。
みなさんには時間がない。
自分も暇ってほどではないが、新作アニメの第1話~第2話をチェックするくらいの時間はある。深夜アニメは100%観ている。
意外なチェック漏れはあるかもしれないので「おおよそ」と言ったほうがいいだろうが、できる限りのことは毎シーズンやっている。
そのうえで言おう。
2022年冬アニメのナンバーワンはこの作品である。
『その着せ替え人形は恋をする』とは
1.ハイクオリティのアニメ。今のアニメの技術がどこまで進化したのか確認できる。
2.2022年冬アニメを代表する作品になる。(保証します)
3.変な設定や暗い展開もなく、楽しい作品になっている。(これも保証します)
4.早くも2期、ドラマ化、劇場版などが期待できるほどの仕上がり。
5.エロすぎない。爽やかな青春アニメ。
これだけの条件が揃っている。
だからあなたは、どうしてもこのアニメを観なければならない。
観ない理由がどこにもない。ホントどこにもないんだよ。
お分かりいただけただろうか。
このED映像も可愛くて好き。いいアニメです。全力でおすすめ。