初めての就活~55歳からの挑戦~(17)思わぬ問題が出てきたけれど
りんりんに毎日通いながら、プログラムを受けたり内職をしたりしているうちに新しい年になりました。
おめでとうございますではなく
ほぼ忘れかけていることですが、今年のお正月は、めでたいと言うものではありませんでした。というのも我が家は喪中だったのです。
あまりにも遠いことなので、どこかで忘れているのですが。他界した父のことはマガジンにまとめています。よかったら読んでください。宣伝ー。
喪中と言いながら喪中はがきも出しませんでした。母が、父はまだ生きていると言うのです。信じられませんが本気です。
これはまだいいのですが。
最近の母は、急に物忘れがひどくなりました。年齢相応なのでしょうけれど、父が認知症になった頃のことをわたしは覚えているので、似たものを感じています。
お鍋が焦げたり宝くじが消えたり
煮物でお鍋を焦がすことはたまにあったのですが、今の焦がす頻度が尋常ではありません。3日に一度くらいは焦がしています。わたしが気づいた時には見るのですが、なにせ台所に近づかないもので…。
年頭には、宝くじ行方不明事件を起こしました。
毎年買って、必ず同じ引き出しに入れるのですが、最新の宝くじがありません。二人で探して、さらにわたし一人で探しましたが、見つかりません。
捨ててしもてんわ…、と悲しそうに言い続けます。
あるって。探そう。
とは言うものの、見つからないままお正月休みが終わりました。
母を置いてはいけないような
りんりん通いの日々が始まったある朝、入れ歯がないと母がバタバタしています。入れ歯を持って歯医者さんに行かなアカンのにないねん…。
今にも泣きそうになりながら探しています。こんなに気弱な姿は初めて見たので驚きました。自分に自信がなく不安が膨らんでいるのだと、やっと理解できました。
結局、入れ歯は入れ歯ケースに入っていました。
さすがと思う提案に
翌日の朝一番に面談の時間を取ってくれたので、母について話しました。
いつも明るく元気で前向きなGさんも、母の様子を細かく聞いて、困った顔になりました。
んー、お母さん心配やねー、んー、どうだろう、
しばらく考えていたGさんは、じゃあ、と柔らかく言った後に提案してくれました。
在宅のお仕事を探しましょうか。
思ってもみなかった提案なのですが、在宅勤務で時々出社するということならば、わたしが働く上で心配だった通勤の比重がかなり軽くなります。
ありますかね?と問うわたしに、
不敵な笑みを浮かべながら、ご時世なんで、とGさんは言いました。
おわぁ!本当だぁ!
もう全て解決したような気持ちになりました。
在宅勤務なら、お仕事を探すエリアも広げることが出来ます。
方針転換とはいえ
一般企業での在宅勤務を目指すということで、就活の方向が変わりました。
方向が決まったので、早速就活気分になります。
自主訓練の日には内職をしていたけれど、パソコンの勉強をしたいとGさんに申し出ました。すると、うーん、と考え込んでしまいました。
内職とパソコンと、両方やりましょう。
でも、在宅になったらパソコンを使いますし、
というわたしに、いやー、パソコン使ってたら求人見ちゃうと思って、
いつもの笑顔で指摘されました。
おっしゃる通りです…。
やはり就活再開は4月なのでしょうか。
遠い。
後日談
自宅で内職をしているとやはり在宅ワークは無理だと自分でも思い始めたのですが、外に働きに行けと一番言ったのは母でした。
ですから結局、普通に会社に通う仕事を探すこととなりました。
写真は「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました。母の好きな夕暮れです。美しいですね。人生も夕暮れに近づいた母ですが、毎日を輝く朝が来たような気分で生きてほしいと願っています。
次は「予定どおりに春はきた」になります。