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人生を豊かにする中国古典の名言#66

【今日の名言】

我、人の諸を我に加うるを欲せざるは、吾もまた諸を人に加うることなからんと欲す
(読み:ワレ、ヒトのコレをワレにクワうるをホッせざるは、ワレもまたコレをヒトにクワうることなからんとホッす)

『論語』公冶長篇

他人が自分にやって欲しくないことは、私もまた他人にすることがないようにしたい、という意味。

つまり、自分がされてほしくないことは相手にもしてはいけないということですね。

孔子の弟子の子貢(しこう)が語った言葉です。


今回の言葉と似たものが『論語』衛霊公篇にあります。

己れの欲せざる所を人に施すこと勿かれ
(読み:オノれのホッせざるトコロをヒトにホドコすことナかれ)

『論語』衛霊公篇

皆さんもよくご存知の言葉ですね。

自分がされて嫌なことは相手にもしてはいけない、という意味です。

孔子が「恕(じょ)」、つまりは思いやりの心について説明した言葉になります。

師匠と弟子が同じような言葉を残しているところを見ると、孔子がこういった考え方を如何に大事にしながら指導していたかが伺えますね。


ところで、皆さんは「自分がされて嫌なことはしない」という思いやりの心を実践できていますでしょうか?

私は、ある程度はできている……と思います(そうだったらいいな)。

少なくとも、意識はしています。

人に会ったら自分から挨拶をしたり、歩いていて向こう側から人が来たら道を譲ったり、何かしてもらったときには必ず感謝の言葉を伝えたり。

どれもすごく小さなことです。

ですが、そういった小さな思いやりを普段から意識することで、日常の余計な争いを避けることができると思っています。

そのおかげかは分かりませんが、会社での人間関係は良好です。

『菜根譚』にも以下のような言葉があります。

径路の窄き処は、一歩を留めて人の行くに与えよ
(読み:ケイロのセマきトコロは、イッポをトドめてヒトのイくにアタえよ)

『菜根譚』前集十三

小道の狭いところでは、少し立ち止まって相手に道を譲りなさい、という意味。

相手へのちょっとした心がけが争いを遠ざけ、人生を楽しく安らかなものにするのだ、ということですね。

謙虚さと共に、思いやりの大切さも感じさせる言葉です。

周囲との関係が良好であればあるほど、仲間の理解や協力を得て、自分も動きやすくなります。

逆に、周囲との軋轢が生まれると、何をするにもストレスを感じてしまうことでしょう。

余計なストレスを抱えることがないように、相手への思いやりの気持ちを大事にして、周囲との良好な関係を築いていきたいですね。


今回ご紹介した言葉は、以下の回でも取り上げています。

今回ご紹介したのは一つの解釈に過ぎませんが、皆さんの気づきや学びになれれば幸いです🍀

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前回の名言はこちら👇

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