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今の困難を前向きに捉えることができるように、自分を大事に生きていこう【教養を深める中国古典のお便り#18】

皆様、こんにちは!

メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」18通目になります。

こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。

前回は『戦国策』からお届けしました。

今回は劉安の『淮南子』を取り上げます。

『淮南子』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。

というわけで、今回は淮南子から、日本でも有名な格言についてのお話をご紹介いたします。


『淮南子』に学ぶ

今回取り上げるのは『淮南子』人間訓からの言葉。

福の禍と為り、禍の福と為るは、化極むべからず、深測るべからざるなり
(読み:フクのカとナり、カのフクとナるは、カキワむべからず、シンハカるべからざるなり)

『淮南子』人間訓

幸福が一転して災いとなったり、災いが転じて幸福となったりすることがあるが、その変化は見極めることができないし、その深淵さを予測することもできない、という意味。

つまり、幸福と災いは移り変わって交互に現れるものであり、誰にもその変化を予想することはできないのだ、ということですね。

禍福は糾える縄の如し、ということです。

この言葉は、日本でも有名な「人間万事塞翁が馬」という格言に関わる言葉になります。

劉安はこの「人間万事塞翁が馬」の故事を紹介し、その締めの言葉として、今回の言葉を記載しているのです。

それでは早速、『淮南子』で紹介されている「人間万事塞翁が馬」のお話から見ていきましょう。


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