JTCにおけるコミュニケーションって、本当に厳格なのか?
本日は、私がJTC(Japanese Traditional Company)に入って感じたことについてお話ししたいと思います。
※ JTCとは、Twitterなどでよく見かける、日本の伝統的な大企業を指すネットスラングですw
私の自己紹介についてはこちらの記事にまとめているのでここでは詳しくは書きませんが、大雑把な経歴は、日本に生まれイタリアで育ち(計17年イタリアで過ごし)、就職を機にまた日本に戻り、現在はアメリカで暮らしている、といったところです。
ChatGPTに「JTCカルチャーショック」について聞いてみた
この投稿を書くにあたって、ChatGPTに「日系メーカーに入って感じたカルチャーショック」とプロンプトに入れてみたら、以下のような回答が返ってきました。
上記のようなことは、一般的に日本の外にいる人が「日本の職場環境」と聞いて思い浮かべるような内容です。事実、私もイタリアにいる時も今いるアメリカでも、私が日本企業で働いた経験があると言うと「日本って長時間労働なんでしょ?」とか「日本って、上司に絶対従わないといけないんでしょ?」みたいなことは言われてきました。
では、実際はどうなのか?
上記の1〜5までのカルチャーショックポイントのうち、1番目の「厳格な階層構造とフォーマルなコミュニケーション」に関する、私がJTCで3年働いて感じたことについて、率直に述べたいと思います。
厳格な階層構造とフォーマルなコミュニケーションとは?
私の評価は△(どちらとも言えない)です。
確かに、「〇〇課長!」「〇〇部長!」とメール冒頭はもちろん、口頭で呼び止める時にも役職名をつけるのには驚きました。(丁寧なメールなんかだと、「〇〇課長殿」のように役職名の後に殿をつけることにも、大袈裟に感じましたw)
でも、じゃあそれだけで「厳格な階層構造」なのか?と言われると違う気がします。実際、そのような呼称であっても、私の会社では割とフレンドリーにいろんな人と話せる環境にあったように思います。
実際、チャットツールでいきなりチャットしても、「職制を通じて連絡しろ!」なんて怒るような人はかなり少なかったです。(もちろん、そういうタイプの人でないと自分なりに見極めてから、距離は詰めていましたが・・・)
固い会社だと構えて入社したのもあって、結構良い意味でサプライズでした。
また、ChatGPTの回答には「上司に対して敬意を払い、フォーマルな言葉遣いが求められる」と書いていますが、私の経験ではちょっとした愚痴や雑談も気軽に出来る人の方が多かったです。
例えば、ドラマ「逃げ恥」の星野源さんと新垣結衣さんが結婚を発表された時は、上司の方から「聞いた?!星野源と新垣結衣結婚だって!!!!!!」とデスクで教えてくれましたw
私が学んだこと
上記の通り、私が経験した限りでは一見固そうなコミュニケーション(役職付きの呼称など)を行っていましたが、実態はそこまで厳格ではなく、役職を飛び越えて売店で気軽に話しかけたり、チャットが来たり、なんてこともありました。
ただ、忘れてはいけないのは、そのようなフランクなコミュニケーションができるのも、その会社の「限界値」のようなものをしっかり守っていたからこそだと思います。どこまでがフランクで、どこまでが失礼なのか?おそらく、この加減は会社の雰囲気によって異なります。そして明文化されているわけもなく、匂いで感じ取っていくしかありませんw
フォーマルさというものは、時には意味のない装飾のように扱われることがありますが、そのカルチャーを知らない自分を守ってくれるような盾のような存在でもあるなあ、と。
ま、役職付き呼称を廃止したところで多分、極端に気を悪くする人はいないとは思いつつもw 距離の詰め方って、難しいですよね。
逆に、日本人からすると、イタリア人の上司と部下が友達のようなコミュニケーションを取っているように映るかもしれません。でも、実はそこには、目には見えない気遣いやなどが入っています。そこに、加減を知らない外国人が本当に友達のようなフランクなコミュニケーションをすると、失礼な行為をしてしまったり。こういう事例、よく見てきました。
まとめると
私が入った会社は、思ってたよりはフランクなコミュニケーションが取れる会社ではありました。
しかしそれは、上記にも書いたように暗黙の限界値を知っていたこともありますし、次回の記事で書く「上司の承認プロセス」のような仕事上の階層構造は(一応)守っていたことも影響しているのかなと思います。
つまり、仕事上でしっかり厳格な上司・部下のコミュニケーションを図った上で、仕事以外のフランクな雑談や相談ができる体制がある、というか。
次回に続きます。