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真実の名を明らかにする 元伊勢四六 神話は今も生きている ことの葉綴り三七二

一粒万倍日+寅の日

おはようございます。一粒万倍日と寅の日の日曜日
お参りにいいですね。
また3月7日は、ごろ合わせから「サウナの日」。サウナやスパで、身体を温めたいですね。

では、今日も「ことの葉綴り」神話の物語に入ります。
天照大御神さまが、伊勢の神宮にお祀りされるまでの「元伊勢」物語です。

※これまでの1~343回までの、神代~13の神話の物語のまとめはこちらです。お好きな神様の物語をご覧になってください。


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天照大御神さまに神田と神戸を献上

第十代崇神(すじん)天皇の御代、皇女の豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)さまが、天照大御神さまの御杖代(みつえしろ)となり、大神さまの御心のままに、各地へとご巡幸され、斎王として祭祀をおこなわれました。
それを、継いだのが、第十一代、垂仁(すいにん)天皇の皇女、倭姫命(やまとひめのみこと)さまです。

倭姫命さまは、大和国(現、奈良県)を旅立たれ、
伊賀国(現、三重県)、淡海国(近江・現、滋賀県)、美濃国(現、岐阜県)、尾張国(現、愛知県)へと巡られて、伊勢国(現、三重県)へと遷られてきました。

そして伊勢国の「桑名野代宮(くわなのしろのみや)」と、鈴鹿国(現在の三重県)の「奈具波志忍山宮(なぐわしのおしのみや)」で、天照大御神さまを四年間お祀りされました。

このとき、地域を治めるものが倭姫命さまのもとへ参上しています。

次に、阿野の県造(あがたみやつこ)が祖真桑枝太(おやまくはえふと)の命(みこと)に、「汝(いまし)が国の名な何そ。」と問ひ賜ふ。
白(まお)さく、「草蔭阿野(くさふかあの)の国」と白(まを)して、神田並びに神戸を進る(たてまつる)。
次に、市師(いちし)の県造(あがたみやつこ)が祖建砦古(おやたけしこ)の命(みこと)に「汝(いまし)が国の名は何そ。」とと問ひ賜ふ。
白(まお)さく、「宍行(ししゆ)く阿佐賀(あさか)の国。」と白して、神戸並びに神田を進る(たてまつる)。

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倭姫命さまは、参上してきた、阿野を治める県造(あがたみやつこ)の、祖である真桑枝太命(まくわえふとのみこと)に、「あなたの国の名はなんというのですか?」と、お尋ねになりました。
この真桑枝太命(まくわえふとのみこと)は、
はい。草が深く茂る阿野(あの)の国でございます」と、お答えになり、神聖なる田と、神戸(かむべ)という、奉仕する人たちを献上されました。

また次に、市師(いちし、後の一志郡、現在の津市)を治める県造(あがたみやつこ)の祖である、建砦古命(たけしこのみこと)にも、「あなたの国の名はなんというのですか?」と、お尋ねになりました。
建砦古命(たけしこのみこと)が申し上げるには、「はい。宍行く、(獣などの害のあるということかも)阿佐賀(あさが)の国でございます」と、お答えになり、やはり神聖なる田と、奉仕する神戸を献上いたしました。

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”真実の名”を明らかにする意味

このとき、倭姫命さまは、参上してきた地方のトップに、
国の名は何か?」と、お尋ねになっていますよね?

これは、自分の国の「」を名乗ることで、自らを明らかにして、「従います」「戦いません」という、帰順の意味もあるようです。そこで、神田と神戸を献上する、につながっていくのですね。

ほら、たしか、宮崎駿監督の映画『千と千尋の神隠し』も、八百万の神々の世界に迷い込んだ少女の千尋は、湯婆婆に、真の名前を奪われて「千」となりますよね。
名を奪われていた少年のハクも、真実の名は、「ニギハヤミコハクヌシ」という川の神さまでしたよね。

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“真実の名を明かす”ことの、意味の深さも、ここから読み取れて、おもしろいですね。

私たちも、名前には意味がある気がします。
また“名”ではなくても、それぞれに魂の使命神聖さハイアーセルフ、人柄……神さまの一部である性質が、一人一人には宿っています。
優しさ、慈愛、勇気、叡智、真摯さ、正直さ、明るさ、素直さ、強さ、意志、ほがらか、ユニークさ、お茶目……神聖なる性質は、一人一人の”真実”でもあります。

この“真実”を大切にしたいですね。自らの”真実”を知り理解しておくことは、自分の軸を整えてくれますよね。

あなたの“真実”はなんでしょう?

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―次回へ

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