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赤ちゃんはどうしておもちゃを…?!

生後半年~から1歳前後の赤ちゃんはハイハイをしたり、歩いたり自分で移動する手段を学習していきます。

それだけでなく様々なものを手で触ったり、指で摘んでみたり、それを持ったり様々な動作ができるようになってきます。

そのような動作でおもちゃを遊ぶことが増えてきますが、この時期に多い赤ちゃんの遊びはものを落としたり、箱の中に入れたりすることが多いです。大人は一見すると「これは遊んでいるの?」と不思議に思う人も多いかと思います。

今回はそのような不思議は赤ちゃんの遊びについてお話していきます。

入れたり落とすってどういうこと?

箱の中に入れるというのは片づけをするという訳ではなく、なんとなく入れてみるという感覚でしょうか。

落として遊ぶ例えとして、椅子に座った状態でおもちゃを落としてみたり、サークルを使っている家庭であればサークルの外におもちゃを落としてみたり。その後落とした行方を確認するかのようにその先を見つめることも多いのではないでしょうか。

箱に入れたり落とすという動作を学習したら形や色を区別して型はめで遊ぶことや、くるくるチャイムのようにボールを落とす(入れる)と回ったり音が鳴るおもちゃを好んだり、使い方はレパートリーが広がるのではないでしょうか。

そこで今回は赤ちゃんが入れたり落としたりする理由について3つを挙げました。それぞれについて下記で話します。

〇入れたり落とす理由
手指の運動を覚えている
・ものを入れたり落としたらどうなるか確認している
・音や光などの感覚を楽しんでいる

手指の運動を覚えている

ものを摘まむ、掴むという動作をおもちゃだけでなく絵本やコップなどの生活道具を使って確認することができます。

見たものに手を伸ばして摘むことは手と目の協調能力を高めることに繋がることや、手や指の細かい動作を繰り返すことで、握力や手指の筋力を鍛えることにも繋がります。そしてこれらが食事の時に使うスプーンやコップを持つということにも役立っていきます。


ものを入れたり落としたらどうなるか確認している

「ものを入れたらどうなるの」「落としたらどうなるの?」と私たちが聞かれたら「ものがその場から無くなる」「おもちゃで遊べなくなる」と答えるかもしれません。しかし、その後どうなるか(因果関係)を知らない赤ちゃんはこの動作を何度も繰り返します。

そうすると「ものが落ちると音が鳴る」「ものが目の前から無くなる」ことを理解したり、「おそらくこうな?」と予測することができ、因果関係を理解するきっかけともなります。このように「〜したらどうなる?」の因果関係を遊びの中から学んでいます。

音や光などの感覚を楽しんでいる

ものを落とすと「音が鳴る」「ものが動く」など、聴覚や視覚などの感覚器官を刺激して好奇心をくすぐっていきます。さらに赤ちゃんがどのように動かしたら「音が鳴るか?」「光るのか?」などの反応を探求しながら、入れたり落としたりしているのではないでしょうか。

赤ちゃんのおもちゃには押したら音が鳴ったり、光ったりするものが多いですが、まさにそれらはここでお話しした理由を学習するために最適なおもちゃかと思います。

まとめ

赤ちゃんがものを入れたり落とすのは、手指の筋力など運動機能を向上させることや物事がどうなるのかという因果関係の理解を深めることを狙いとして繰り返しているのではないでしょうか。

大人目線では「何をしているの?」と疑問に感じますが、赤ちゃんにとっては手指動作や因果関係など発達において欠かせないことを学んでいます。今回は赤ちゃんの例で考えましたが、1歳を過ぎた子どもでも新たなことに挑戦するときは「どうなるのだろう?」という因果関係を予測、経験して学習していきます。そのような子どもたちのために大人側は教えてあげるだけでなく、時にはその動きを温かい眼で見守ることも私たちには必要なことかもしれません。今回は赤ちゃんがふとしたしゅんかんにする様子『赤ちゃんはどうしておもちゃを入れたり落とすことが好きなの?!』について考えてみました。

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