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7年目にして初の新人研修
今、勤めている職場は7年目。
(介護施設の併設クリニック事務員してます)
恥ずかしながら私の人生で一番長く勤めていることになる。
4月から常勤職員になり一ヶ月が経過。今までと同じ仕事もするし、新しい仕事も覚えなくてはならない。
さらに7年目にして新入職員オリエンテーションを受けなくてはならなくなった。
パート職員だった頃は、とにかく目の前の仕事をこなすことだけで良かったけれど、常勤職員はそれだけではダメらしい。
それが「常勤職員の責任」というものなのか…
新入職員オリエンテーションを受けての私の気持ちを書いてみようと思う。
私が今まで経験した仕事では、「オリエンテーション」「新人研修」と言ってもとても簡易的なものだけ。
特に派遣社員として勤務する際は、とにかく早く仕事を覚えてほしいからと、派遣先のことをほとんど知らないまま業務をするのが当然の流れ。
さらに、子どもを育てながら働ける職場かつ希望する職種というものはなかなか見つからないのが実情。心から続けたいと思える仕事に出会えなかった。
そんな中、ご縁があり2017年3月から今の職場に採用していただき、派遣社員で3年、パート職員として3年が経った。
6年という月日が経ち収入を増やしたいと考えた時、いくつか選択肢がある中、常勤で働いても良いとお返事をいただけたことはありがたかった。
また、聞き取り困難症を自覚していることについてご理解とご配慮をいただけたことも大変ありがたかった。
聞き取り困難症とは…
そんな中で始まったオリエンテーション。派遣で入職した際にも、接遇だけは教えていただいたが、今の職場のこと・他職種の方々がどんな仕事をしているかなど、本格的に教えてもらえるのは初めて。
特に多職種がチームとして連携しあっていることについては聞いていて納得。
一人ひとりの利用者さんやご家族のためになっているだけではなく、リスクマネジメントにもなること。だからこそ施設の入口で応対をする事務員は「接遇」をしっかりとしなければならないのだと理解できた。
私が主に勤務する場所は、他職種の方と関わる機会は少ないが、全く知らないでいるのと、誰がどのように関わっているかを知っているのとでは、見える景色が違うような気がする。
座学が多い講義だったが、各担当の講師の方が趣向をこらして、ただ聞くだけの講義ではなく受講者が考えなければならないワークや実技もあった。
特に、車椅子の正しい使い方についての講義では、坂道や段差を車椅子で登ったり下ったりをやってみることや、危険な使い方をするとどれだけ怖いのかを体感。
車椅子は移動手段であって、ずっと座らせておくための椅子ではないということが分かり、利用者さんの気持ちを少しは理解することができたのではないかと思う。
また、右半身の麻痺がある実母と外出先で車椅子を利用する際にもとても役立つものなので、体験できたことはとても嬉しかった。
他にも体験できて良かったものがある。嚥下のしくみについてと摂食嚥下リハチームの正しい食事介助についてだ。
人が食べ物を飲み込む時、口や舌や喉がどのように動いているのかを知ることができた。口を開けていてはごっくんと飲み込むことができないということは、今まで誰に教わるでもなく自然とやっていたことなので特に驚いた。
おせんべいを実際に食べて飲み込むまでの流れでは、視覚や嗅覚といった感覚があることで、一口の大きさに割ってから食べる、口の中で柔らかくしてからまとめて飲み込むという動作を確認しながら体験することができた。
今の自分には簡単な動作でも、高齢になり認知症や脳梗塞で麻痺が残っていたりするととても難しくなる。
食事介助の体験をして感じたのは、何を食べているかよく見えない、見えないとあまりにおいも感じない、これは美味しいとは思えないなということ。
だからこそ、機能的嚥下内視鏡検査をして利用者さんに一番合っている食事を提供しなければいけないのだなとわかった。
それから、今回のオリエンテーションでは外部の方が講師となり素敵なお話を聞くことができた。
「仕事の流儀と覚悟」をテーマにした講義では、現状維持は退化であることや日々飽きないで楽しく仕事ができるやり方を見つけようなどこだわりを持って働くことが流儀ではないかと教えていただいた。
私も医療事務の仕事をさせてもらえる感謝の気持ちと医療・介護職を支えるスタッフとして覚悟を持って仕事をしたいなと思った。
また「医療・福祉人に求められる人間像」の講義では、人として何のために生きていくのかという深いテーマで先人の言葉をたくさん教えていただいた。
私が特に心に残ったのが、ツキを呼ぶ魔法の言葉の一つ「陽転の発想」だ。
簡単に言うと「良かったことを見つける」ということ。
私もいろんな講演会などで良いお話を聞く機会があるが、実践するのはその時だけになりがち。しばらくするとネガティブになりやすく、自分は生きている価値がないと思うこともある。
そんな事をしょっちゅう考えてしまうので、今回のオリエンテーションで講師の先生から「自分自身だけの思い込みのことが多い。考えすぎなくて良い。おおらかに」とのお言葉をいただき、とても心が温かくなった。
オリエンテーションが始まる前は、こんなに一度に詰め込んで大丈夫かなと不安だったが、全ての講義を聞いて良かったと思った。
こうして感想を書くことも、学んだことを振り返ることができる良いアウトプットの機会と思えば楽しく取り組むことができた。
この気持ちを忘れずに、今私が出来ることを精一杯やっていこうと思えたオリエンテーションだった。
まだ慣れないことがあり、かなり疲労しているが、子ども達のためにも自分のためにも倒れない程度に頑張りたいな。
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