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[ヨーロッパ旅行 10]🇮🇹ラヴェンナ 地元の友達に案内してもらった歴史溢れる町
北イタリアのアドリア海沿いに位置するラヴェンナ。私はイタリアに来るまでこの町のことを全く知らなかったのですが、帰る時にはまた訪れたいと思えるほど魅力が詰まった町でした。今回はラヴェンナ出身の友達に急遽連絡を取って案内してもらいました。
彼は昨年アイスランドのボランティアプログラムに参加した時に出会った友達。「また会えたらいいねー」なんて言っていたのが現実になると思っていなかったので何があるか分からないものです。
5世紀にタイムスリップ
ラヴェンナの第一印象は、静穏な町でした。人通りの少ない駅前はどことなく私の地元を思い起こさせます。寒さはあるものの、柔らかい日差しが小春日和のような暖かい空気を漂わせていました。
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行き先を完全に友達任せにしていたので、着いてからのお楽しみ状態。まずは観光案内所に連れて行ってもらいました。そこで観光客向けのツアーチケットを購入。
ここで知ったのですが、なんとこの都市には「ラヴェンナの初期キリスト教建築物群」として世界文化遺産に登録されている建築が8つもあるそうです。それを聞いて、やっと「あれ、ここってもしかして世界史で習ったラヴェンナ?」と私の中の高校世界史の記憶がじわじわと蘇ってきました。
ここでラヴェンナの歴史を少し。
遡ること1500年、ラヴェンナは5世紀のゲルマン人大移動で南下した東ゴート人が建てた東ゴート王国 (493~555) の首都でした。6世紀にはユスティニアウス帝率いる東ローマ帝国に征服されます。その後別の王国にこの土地を奪われてしまったローマ教皇は、取り返すべく隣国に援助を求めました。そこでフランク王国のピピンがラヴェンナを奪還し、教皇に寄進します。この『ピピンの寄進』と呼ばれる出来事がローマ教皇領の始まりとなったのでした。
世界史で結構大事なところじゃん!ピピンという名前のインパクトが強すぎてこの都市のことを忘れていた私でした。とにかく世界遺産を見れるということで、観光モチベーションは爆上がりです。今回ゲットしたチケットで8つのうち5つの建築を訪れることができました。
世界遺産・モザイク画巡り
I . ガッラ・プラチディア廟堂 (Mausoleo di Galla Placidia)
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II. サン・ヴィターレ聖堂 (Basilica di San Vitale)
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Ⅲ. ネオン洗礼堂 (Battistero Neoniano)
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Ⅳ. サンタポッリナーレ・ヌオーヴォ聖堂 (Basilica di S. Apollinare N.)
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ミントグリーンの天井が綺麗です。
Ⅴ. 大司教館礼拝堂 (Museo e Cappella Arcivescovile)
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その他. サン・フランチェスコ教会 (Basilica di San Francesco)
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ローカルなイタリア料理
楽しみにしていた本場のイタリアン。友達に色々おすすめしてもらいました。
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イタリアといえばパスタ。カペレッティは餃子みたいに中に具が入っているパスタです。紙袋に入って渡されたのは、イタリアのソウルフード、ピアディーナ。ピザ生地みたいだけど、もちもちしていて美味しかったです。
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今度はスイーツ。初めて伝統菓子のカンノーロを頂きました。中のリコッタチーズのクリームが程よい甘さで最高でした。
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ここはローカルなお菓子屋さん。柵越しにおばあちゃんが出てきて手作りスイーツを売ってくれました。朝3時まで営業しているのだとか。これぞ地元民のみぞ知る店って感じがしていいですね。
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それからその辺に生えてた蔓から取ってきたブドウ。こういう所にすごくイタリアらしさを感じてしまった。
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青い穏やかなビーチと…孔雀?
町の中心からバスで15分ほどの距離にビーチがありました。波音がほとんどしない穏やかな海です。昼下がりのピンクに染まり始めた空と透き通った青い海が綺麗でいつまででも眺めていられそうでした。
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すると友達が突然「孔雀を見に行こう!」と言うので何事かと思いました。だって、孔雀って動物園にいるあの派手な鳥でしょ?まさかと思って半信半疑でついていくと、居ました。ビーチ周辺になぜか野生の孔雀が。しかも彼曰くいつもは1羽ではなく少なくとも5羽は木の上などにいるそうです。おそらく誰かが持ち込んで野放しになってしまったのでしょう。予想外すぎて言葉も出ませんでした。
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探してみてね。
町の魅力を堪能
友達の出身地でなかったら訪れていなかったかもしれないラヴェンナでしたが、歴史・食べ物・海、という素晴らしい要素を堪能することができました。これからは私が北イタリアでおすすめしたい町のひとつです。
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次はアートの街、フィレンツェへ向かいます。