何にでも学びはあれど

好きなことを仕事にしたい、は時として微妙だ。
仕事にすると目線が変わってしまうことがあるからだ。
本職でのボディワークも、資格をとって教え始めた時点で純粋に理由もなく楽しい目線はどこかに消えてしまった。
とはいえ、人の変化に立ち会えるこの仕事は感動もあり、喜びも感じられる非常にやりがいのある仕事。
現段階で全く金にはなっていない文章を書く行為も、すでに視点、目線の変化が起こっている。
以前はお気に入りの作家さんの新作やおすすめ、表紙の絵に惹かれた、タイトルに惹かれたなどの理由で書籍を買い求めていたけれど、今ではどんなタイトルの傾向があるのか、書店に並ぶ商業目的の出版物のストーリーや設定にどんな傾向があるのかを分析してしまっている自分がいる。
好きなら仕事になるのか、ずっと続けられるのかが微妙なのはここに理由がある気がする。
好きなことにも、それなりに嫌なことはついて回るし、表には出さない思考や苦悩の時間が圧倒的に存在する。
それはいくら人の話を聞こうが、なんの解決にもならない。
聳え立つ壁をよじ登るのか、壊すのか、回り道を探すのかは自己責任なのだ。
何にでも学びはあれど、時としてもの悲しく思う冬の夜である。

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