ありそろう1周年。鞆の浦の場づくりで考えているコト
こんにちは。
コミュニティを通じて、あなたの選択に寄り添う会社 コト暮らしです。
広島県福山市にある鞆の浦にて、私たちが運営している古民家カフェ「ありそろう」が、オープンして丸一年が経ちました。
週3日・12:00~16:00のみの営業と、かなりゆっくりとした営業スタイルではありますが、ここまで運営を続けてこれたのは、足を運んでくださるみなさん、応援してくださるみなさんのおかげだと思っています。いつも、ありがとうございます。
メディアに取り上げていただくことも少なくなく、雑誌に5回、新聞に2回、テレビに1回と、びっくりするようなメディア露出でした。取り上げていただき、本当にありがとうございます。
せっかくなので、1年たった今、私たちが考えていることを忘備録としてnoteに書いてみようと思います。
※ありそろうについては、ぜひこちらのnoteも併せてを読んでみてください
「私たちのため」と「誰かのために」をつなげる
自分たちのリソースを割いて運営している場である以上、私たちが描いている「こうなったらいいな」に少しでも近づけるように一歩ずつ歩んでいます。
ただ、いかに原価が低いものを使って、利益を稼いで、資本主義一直線!みたいなことは一度も考えたことはありません。そういうエゴの出し方ではなくて、場としての価値をどうしたいのか?ばかり描いています。
例えば、「ありそろうという場を通じて、鞆の浦で暮らすひとと観光客が交わって、このまちのおもしろさに気づいていくといいな」とか。「ゆったりと過ごして、日々に余白が生まれる体験を感じてもらえるいいな」とか。「まちに新しい循環が生まれたらいいな」とか。
私たちが描く「こうなったらいいな」には、必ずそこに他者がいます。
きっとそれは、この鞆の浦という地域で場をひらかせてもらっている以上、私たちだけの商売で完結する話ではないことを、身を持って感じているからだと思います。
あらゆるひとの協力のおかげでありそろうがやれているし、場をひらくということは他者と関わるということでもある。それをひしひしと感じる1年でした。
その影響もあってか、「夫婦ふたりだけが幸せになればいいよね!」みたいな話は一度もしたことがありません。むしろ、ありそろうという場が、どうやったら他の方に貢献できるか?そんな話ばかりしていたように思います。
誰かのためになって、はじめて私たちのためになる。その順序が今は一番しっくりきます。
1年経ち、少しずつ場を耕しているからこそ、新しい”誰かのために“ができるイメージも湧いてきました。
そのひとつの形として「友人のコーヒー焙煎ブランドの活動が広がってくれれば」そんな想いを込めて、友人にありそろうのオリジナルブレンドコーヒーを手掛けていただきました。
このように、この場を通じてできる応援の形を模索する日々です。
「暮らし」と「関わり」の実験場
私たちが場を構える目的のひとつに、「まちの皆さんへの自己紹介となったらいいな」がありました。それは、夫婦共々、日頃フルリモートの仕事をしており、まちのみなさんからしたら何者なのか?が伝わりにくい状況があったからです。
「何をやっているかわからない移住者の長田」から「ありそろうの長田」へと変えたかった。
それが完全に叶ったわけではありませんが、この場を通じて圧倒的にまちの知り合いは増えましたし、私たちのことを理解してくれるひとも広がったように思います。
中には「いつか会いたいと思っていたんです」と、わざわざ遠くから足を運んでくれる方もいて、場がいい訳の機能を果たして、新しい関わりが生まれることが何度もありました。
関わりが変われば、自然と暮らしにも影響が生まれていく。まちを歩いていても、挨拶するひとも増えて、「まちに関わる」という実感の総数が増えた実感があります。
私たちが場をひらくということは、まちと関わるということ。お店を開店する前では想像していなかった以上に、その要素が強いことを知りました。
仕事的な実験ももちろんできるのですが、それ以上に「暮らし」と「関わり」の実験ができること。その意味が大きい取り組みだなと、この1年振り返って感じています。
次の1年へ
この1年で、本当に少しずつ場を耕してきました。
わかりやすいところでいうと、ロゴマークを作ったり、古道具の販売を始めてみたり、扱う雑貨を増やしたり、夜営業をしてみたり、小さな一歩をひとつずつ積み重ねています。だからか、今のありそろうの姿は、1年前とは別人のような変化です。
そんな1年を経て、次の1年はさらに場の可能性と向き合ってみようと思っています。その可能性というのは、その先にある鞆の浦というまちまで意識した可能性です。
まち全体を見た時に足りない機能を、どうやってありそろうで実現できるのか?それを考えて実践していきたい。
と、同時に関わるひとも増やしていきながら、その個人個人も豊かになっていく流れや仕組みもしっかりとつくっていきたい。
そんなことを描いています。
ありそろうも私たちもまだまだ小さな存在だけど、10年先まで描きながら、次の1年も運営していきたいと思っています。”ゆっくり、いそげ“の精神で生み出せる価値を、淡々と探求していきたい。
わくわくしながら、場と向き合っていこうと思います。
最後に
正直なところ、このありそろう単体ではまったく利益が出ていない状況です。でも、この取り組みを続けていく意味はある。その手応えはあるんです。
ここに書いたことは言語化できている一部でしかありませんが、そもそも言語化できていないところに大切なものが隠されているよなぁとも思います。いつそれを掴むのかわかりませんし、掴めないのかもしれない。
そんなわずかな可能性だとしても、私たちの好奇心がここに向いている間は持続可能性を最優先に続けていこうと思っています。無理せず、私たちのペースで。
そして、どんどん場としてアップデートしていきたい。
最後にお誘いですが、私たちといっしょに、場を通じた実験をしたい方、自分の好奇心を発揮したい方はぜひご連絡ください。ありそろうという場を使って、双方にとって良き機会をつくっていければと思います。
それでは。
ありそろうにて、お会いしましょう。
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