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旅行のお供に本があるだけで幸せになれる話
つい先日イタリアへ5泊7日の旅行に行ってきた。
10年ぶりの海外旅行でどんな新しい景色が見れるのかという期待が高まる一方、
スリや詐欺、ぼったくりなど海外旅行ならではの悪行に巻き込まれないだろうかという不安でいっぱいだった。
それでもこうしてnoteを執筆しているということは、
まずは無事に帰ってこれたということと、
ロストバゲージにあったか否かに関わらずキーボードをパチパチ叩く元気があるということだ。
イタリア旅行では真実の口やトレビの泉、水の都・ヴェネチアの風景など思い出は様々あるが
今回は"本を持っていくことで旅行は何倍も楽しくなる"ということを再認識したので、
そのことについて少し語らせていただきたい。
旅行先に本を持っていくことの一番の効用は
読んだ本のことも行った場所のこともより記憶に残る
ということだと思っている。
普段とは違った場所で本を読むことで、
本の内容を把握するのに一層集中できるとともに、
その場所と読んだ本の内容がリンクして記憶に残りやすくなるのだ。
私の場合は、以下の場所と本の記憶が特に結びついている。
宮城県女川町 × 『自転しながら公転する』山本文緒著
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広島県中区 × 『残月記』小田雅久仁著
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東京タワー × 『あさドラ!』浦沢直樹著
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何の関係も無い場所と本が結びつく。
何ならその時の周囲の気温、天気、時間帯、飲んでいたものまでが結びついている。
この理由として、
本を読むことで新しい世界に触れられるのが一番大きな要因かもしれない。
新たな世界と出会った刺激が
目で見る風景、肌で感じる気温、鼻と舌で味わう食事、耳で聞く周囲の環境音などとリンクするのだ。
食事 × 場所 も記憶に残りやすい組み合わせだが、
食事で毎回新しい出会いを求めるのは中々に難しいと思っている
(私自身、バカ舌だということもあるが…)
そういう意味では旅行をより一層楽しむ(旅行先をより鮮明に記憶する)ことにおいて読書をすることが一番有用だと思う。
今回のイタリア旅行には『ほろよい読書 おかわり』を持って行った。
本の内容はイタリアに大きく関わっているわけではないが、
隣に見ず知らずの外国人の方がいながらも機内でページをめくった瞬間やドバイ空港で眠りそうになりながら読んだ記憶、ヴェネチアで船に乗りながら読んだ記憶は一つの思い出だ。
恐らくこうした場所で読んだ本の内容は、
何年後、何十年後も忘れることは無く脳にしっかりと焼き付いていると思う。
ちなみに旅行のお供に本があることを大事にしている理由がもう一つある。
その土地の書店に行くことが楽しみになる
ということだ。
1泊2日の旅行に行くと、場所にもよるが文庫1冊だと少し心もとない。
旅行の前半で読み終わって帰りの電車が退屈になるのではないか
と懸念する人がいることは重々承知だ。
そこで登場するのがその土地にある書店だ。
旅行先の書店というだけでその土地独自のフェアを展開していたり、
店主とお客さんの軽快なやり取りを見たりすることができる。
これだけで大満足なのだが、旅行後半に読む本を買うぞという想いを持って来店すると書店という空間を更に楽しめる。
せっかく来たんだから一目惚れした本を買いたい
店員さん手書きのPOPを見て誘われるかの如く買いたい
その土地をモチーフにした本を買いたい
などなど
立ち寄った書店により興味が増し、立寄った書店をより好きになる可能性が広がっていく。
さらには買った本自体もより愛着を持つことができ、
家に帰って本棚に入れて、数ヶ月後に見かけた時には
旅行の思い出が想起されること間違いなしだ。
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こうしたことからも
旅行のお供に本があることでより幸せになれると私は考える。
ただ誰かと旅行に行く場合は要注意だ。
旅行中に読書をする時間を容認してくれる人ならまだ良いが、
そうでなければ「なぜ旅行に行ってまで本なんか読むのか?」「本なんてどこで買っても同じだろ」と喧嘩になること間違い無い。。。
きっと次回からの旅行には誘ってもらえない、なんてことになるかもしれない。
というかむしろ、
そんな人が近くに居ては読書自体に集中することが出来ないので、何のメリットも生まれないと思う。
その場合は旅行先の景色や食事や体験を目一杯楽しむべきだと思うし、それが誰かと行く旅行の正しい姿だ。
心の底から読書が好き。
という人と旅行に行く場合やひとり旅をする場合は、
私が提唱する「旅先で読書をする」「旅先の書店で本を買う」を実行してもらえれば旅行の楽しさが何倍にも膨れ上がるのでオススメだ。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
皆さんも旅行に行くときには本を持って行きますか?
持っていく場合何冊程度持って行くでしょうか?
また、あの場所とあの本は凄く記憶に残っているなどのエピソードがあれば是非ともお聞きしたいです!!
・・・イタリアに行ったばかりなのに、早く次の旅行がしたくなってきた。
もちろん本を1冊手に持って!