熱狂から少し離れた本『働き方完全無双』ひろゆき 読書感想文
堀江貴文さんとか、落合陽一さん、橋下徹元府知事や、編集者の箕輪さん、はあちゅうさんに田端さん。家入さんにえーと、とにかく起業家や実業家などでエッジーな発言をして注目されている人はたくさんいて、そういう表に出て活躍している人のうちだれかのファンになるというのは、結構幸せなことのような気がする。
そういう方々の発言から影響を受けて日頃の原動力にすることだってできるし、そういう人の言葉に押されて実際に行動している人もたくさんいるだろう。
だから、(大きく括って)インフルエンサーと呼ばれるような人たちのファンになれたら、充実した日々を過ごすことができるのではないだろうかと思ってる。
だから、僕はずっと羨ましかった。例えば誰かのサロンに入るほどのファンになって、その人の発言や行動に影響されて自分をアップグレードさせている人のことが。
僕はといえば、上にあげた人たちの発言や言動を、時には目からウロコが落ちたり、言葉に少し揺さぶられたりしながらも、だからと言って特に僕の日々に影響があるわけではなく、流れては消えていくTwitterのフェードの中で他の多くの投稿と同じように消えていくだけだった。
僕もサロンに入って何か熱狂できることはないかとずっと探していたけれどなかなかピンとくるものがなかった。
そんな時にひろゆきさんのYoutubeのライブ放送を聞いた。多分、おすすめの動画を適当に見ていた時だと思う。ライブ中のひろゆきさんの動画を再生した。それが僕がひろゆきさんのファンになった始まりだ。
そのライブ配信というのは、ひろゆきさんが不定期でYoutubeとニコ生で同時に配信しているもので、だいたい平日の深夜から始まる。話す内容は「ベーシックインカムを実現するにはどうしたらいいか会議」などテーマが決められていてそれについてひろゆきさんがあれやこれやをコメントを見ながら話す。というだけ。
画面に映っているのはひろゆきさんだけだし、ほかの出演者はいないし、Youtuber的な「やってみた」は全くない(あ、一回バーチャルユーチューバーを試してはいた。)
だけれどこれがめっぽう面白い。
いちいち言っていることが僕にとっては正論だったり、ああそれ言ってくれたと思うような内容でなんだか嬉しい。しかも一人で3時間とか喋るのだけれど、ずっと内容が濃い。面白い。薄まるところがない。ずっとカルピスを原液で飲み続けているようなもの。なんかこの例えイマイチだな。
そうして僕は気がつくとひろゆきさんのファンになっていた。この人のサロンに入りたい!!そう思った。だけれど、、、ない。。。メルマガもない。。。
ひろゆきさんの最新の動向を知るにはYoutubeのライブ配信とたまーにだけ呟くtwitterだけ。
遠いい、、遠いいぞ、ひろゆき。。。パリにいるからだけではないぞ、この遠さは。。。
とはいえ、それもなんだか嬉しい。
僕がファンになったところで、そんな僕から金を取ろうとしない所が潔いというかなんというか。正直、ひろゆきさんの言動を支持するファンのような人のことをひろゆきさんはどうにも思っていないんだと思う。
なんだかその距離感が嬉しい。
ファンだからと言って深夜まで続く生配信をずっと見なくていいんだなと思える。アーカイブを暇な時に見るんでいいんだな。無理して起きて、聞いたことをすぐ実践行動し続けなくていいんだなと。
熱くなくて心地いい。
とはいえ、僕はもしひろゆきさんがサロンを始めたら(本人はしないと言っているけれども)、是非とも入りたいと思っているので、その方の最新本とくれば読まないという選択肢はないわけです。
さてさて、なんだか前置きが長くなってしまいましたが、ここからがやっとこブックレビュー。
なにはさておき、みなさん本当にこの本は読んだほうがいいと思います。ちょっとでも未来の話だし、どうやって生きて行くかの参考にもなります。ただ、真似できないなあと思うこともあります。
まずは、ひろゆきさんは(以外と)なにからも逃げない。ということ。
なんとなーく、パリにいるし、可処分時間はニートばりに多いとも配信で言っていたし、いわゆるサラリーマン的な働き方はできないタイプの人なんだろうなと、勝手に思っていたけれど多分全くそうじゃない。サラリーマンでも成功しているような人。
ありえないけれど、もしひろゆきさんが新卒でサラリーマンをしても、人より成功して、「でも、やっぱり毎日会社行くのとかアホみたいだよな〜。」と何か違うことを初めて、結局ワンちゃん当ててパリにいたと思う。
2章のタイトルは「「イヤなこと」をやるためのスキルが人生を楽にする。」だし、嫌なことから逃げたりしないで、嫌なことはある前提でそれをどう乗り越えるかということが書かれている。この章は本当に一読の価値がある。
うん、すごいぞ。
でも、やっぱり思うのは、僕らはひろゆきさんほどメンタルが強くないということ。トカゲを人の家に放して、怒られて、その人の腕を噛むなんてこと、僕にはできない。トカゲを放すことがいいことだと信じていても、大人に怒られたら、それだけで恐怖でシュンとしてしまっただろう。僕がもしブラック企業に勤めていたら「やめます。」の一言を言うことができないで、苦しみ続けたりもするだろう。何を言ってるのかわからない人は、ぜひ本を読んで欲しい。
そういえば以前の放送ではDVで、噛むというのは良くないということを言っていた。殴ったりは本当に旦那にされたのかの立証が難しいけれど、噛むと歯型が残るかららしい。DVをする予定のない僕には一生関係のないであろう知識が一つ増えた。
この本「働き方完全無双」の前に出た本で「無敵の思考」というのがあるのだけれど、その本は文字どうり、ひろゆきさんの思考法が書いてあったのでそっちも参考にすればいいのだけれど、どうにも真似できそうにもない。
それとこの本「働き方完全無双の中の大きなテーマは「ワンちゃん」なんだけれど、うん、それはすごく嬉しかった。
僕は小説を書いている。これはひょっとするとデビューできるかもしれないというワンちゃんを狙っているからだ。それでも選考が途中で落とされ続けるとめげてくる。書くことは僕にとっては呼吸するようなことで、止めることはないけれど、やっぱり評価がないというのは辛い。でも、この本を読んだおかげで、評価されなくてもワンちゃんは狙い続けて行こうと思うようになった。
こうやって書くとひろゆきさんに「評価がないなら、才能ないんだからやめておけよ。」と言われるかもしれないけれど、うん、えーと、小説が僕のワンちゃんってことにします。
にしても、本当に面白かった。また、今年中にもう一回は読もうと思う。