仕事にうんざりして、なんとなーく自殺しようとしたつぼみが目を覚ますと病院。横にはフェルトでできたライオンの面を被った女子高生。彼女に導かれるようにして隣の病室で寝ていた老人の最後の願いをかなえたり、男子高校生をいじめから救い出したりと、ドタバタな旅が始まる。そして最後にはつぼみはこの旅の意味を知ることになる。
音楽を聴いて思い浮かんだ物語を短編小説にしています。音楽から受ける印象は人それぞれ、好きな曲で僕とあなたで思い浮かべる物語が違っていても許してね。
高校生の「俺」には友達がいない。クラスメイトからは無視され気持ち悪がられていた。「俺」は「俺」のことを無視するクラスメイトのことを頭の中でいたぶり殺すことで精神の均衡をなんとか保つ毎日。そんな惨めな人生を自殺により幕を引こうと考えるが最後にクラスの中心人物を一人殺してから死ぬことにする。しかしそこに一人の転校生が現れた。その女子生徒は「俺」がイジメられていることを悟り「俺」に手を差し伸べるが、「俺」を助けたことで転校生はイジメの標的になる。転校生は自殺未遂をするほど追い込まれる。彼女の自殺未遂により「俺」はクラスメイト殺しを行動に移すことを決める。しかし決行当日、思いも寄らないところから訃報が届く。それは「俺」とともにイジメられていた田口が自殺したというものだった。