謎夜 ののちゃん,広場,茶筅
最初に
謎夜という幻想連作短編詩を描いています。
物理の法則じゃなく、思いの力によっていろいろなものが動いたり、変わったりする世界。
歌にも声にも、鉄にも扉にも海にも空にも意思がある世界。
その世界はこの世界と10センチずれた場所にあります。
僕はそこに行ってきて、面白いと感じた場面を抜粋してここで報告しています。
謎夜 ののちゃん
んの。 ののの。
ののの、んのね。
んのの。ののね。
ののの。あんの。
(謎夜 5669夜目より抜粋)
謎夜 広場
丸くかこって どこかの夜を
かこった丸の真ん中に
何かが出てきて礼をする
とことこそこに集まって
はじけて飛んだら別の夜
それまで次々あつまって何かが出てきて礼をする。
(謎夜 2178夜目より抜粋)
謎夜 茶筅
大きな夜に月入れて
手に持ち上からかき混ぜる
しゃっしゃっしゃっ
しゃっしゃっしゃっ
しゃかしゃかしゃかしゃか しゃかしゃかしゃかしゃっ
混ぜても月は壊れない
のの字を描いて泡を落ち着け
飲んでも月は壊れない
最後の一口飲んだって月は口には入らない
しゃっしゃっしゃっ
しゃっしゃっしゃっ
しゃかしゃかしゃかしゃか しゃかしゃかしゃかしゃっ
(謎夜 4830夜目より抜粋)
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