謎夜 遺跡の扉,情報,立方体

最初に

謎夜という幻想連作短編詩を描いています。

物理の法則じゃなく、思いの力によっていろいろなものが動いたり、

変わったりする世界。

歌にも声にも、鉄にも扉にも海にも空にも意思がある世界。

その世界はこの世界と10センチずれた場所にあります。

僕はそこに行ってきて、面白いと感じた場面を抜粋してここで報告しています。


謎夜 遺跡の扉

木に色を塗り 乾かして
葉に色を塗り 木に押し付ける

押された葉っぱは鍵になり
押された葉っぱは地図になる。

遺跡の扉 私が命じ私が封じた何かを入れた。


私は扉を持ち歩く。鍵と地図を持ち歩く。
私は遺跡。
今から遺跡。

(謎夜 7874夜目より抜粋)



謎夜 情報


窓に映った森描いた。

森 踊る

森に映った窓描いた。窓踊らない。

情報を受け取る


(謎夜 1825夜目より抜粋)


謎夜 立方体


山の稜線を記録する。

夜にある山の稜線を記録する。

私を隠して。夜を隠して。

山の稜線を記録して。


私は山のことを知って山が捨てたタカラモノを取りに行く。


(謎夜1219夜目より抜粋)

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久世孝臣(詩人・演出家)
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