言葉が絵になる話しの途中「宮崎滞在制作記」③ 朗読で絵を描くこと①

最初に


宮崎県で、現代アーティストの小澤香奈子さんに呼ばれて滞在制作をしています。詳しくはこちらに。

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言葉が絵になる話し

上記は僕が宮崎で描いた詩を小澤さんに向けて朗読して、朗読をしている時間だけで作品を完成させるという企画のタイトルです。

一回目の今回は、始まりということで、東京で描いた新しめの詩をいくつか読んでこの企画をスタートさせました。

昨日読んだ詩を載せます。昨日は11個読みました。

2つは無料で公開します。

実際に読んでいる様子はそのうちYOUTUBEにUPするのでお待ちください。とりあえずの模様はインスタliveで中継しました。

こちらをどうぞ。

instagram.com/kuzetakaomi

そしていつも見守ってくれてるみなさん!!!

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それもこちらに描いております☆久世を生かしてください。

それでは一日目に読んだ詩です。

身体を包む優しい沼


ふかふかの沼に包まれる感覚を知っているかな?

田んぼに足を突っ込んだことがあれば、それを思い出してもらえると助かる。

それがなければ海や川に全身浸かっている感覚が一番近いかな。

身体を包む優しい沼があってだな。


そこに全身を沈めるんだ。


水よりも密度のある沼の泥が全身を覆う。


わかるかな?1mmの隙間もなく、身体をふかふかと優しく覆ってくれるんだ。

自分の全ての場所が分け隔てなく覆われている気持の良さはいいようのないものなんだ。


覚えてないけど、母親のおなかの中にいるような安心感とでも言えばいいのだろうか。


その沼に入るとね。先端部分から少しずつ、
なんだか分からない生き物にたべられていくんだよ。

それが不思議と怖くないんだ。血は出てるのかわからないけど、痛くはないかな。

でも自分が減っていっているのがわかるからね。少しずつ。
たまに恐怖のようなものは身体をよぎることはあるよ。
でもふかふかの沼に身体が包まれているからあまり気にならないんだ。


少しずつ減る体を減っても泥が優しく覆ってくれる。

わかるんだよ。自分の身体がどれくらい減ったか。足はもう太ももくらいしかないな。

でも泥があるから自由だな。手はもう肩くらいまでしかないな。

でも泥があるから自由だな。


意思が伝達できるんだよ。
泥があることで、足や手の指があったころと同じように
泥が自分の意思を反映させて世界に伝えてくれるんだ。


頭だけになったら、そこでしばらく、身体は減らなくなるんだ。

頭だけになって、ふかふかの優しい泥に包まれて、身体が無くても困らなくなって。

むしろ前より密接に世界とつながっている感覚があって。

手を伸ばそうと頭が思ったら身体があるときは手だけ伸びるわけだけど。

今は地平線ごと星一つ分自分の身体になった気分でね。足もそうなんだ。

泥がね、血や内臓の代わりをしてくれるから死なないよ。

最後に頭も少しずつ食べられて自分の形はなくなるんだけど。

それは死ではなく世界との同化なんだ。

私はセカイになったんだ。ちゃんとそう思えるんだよ

そして空気になって、ここで、情報として浮かんでいるんだよ。

気楽なもんさ。

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遺書

お前、それ絶対やめるなよ

5年でも、10年でも休むのはいい。

でもやめるなよ。俺はお前を裏切った。

でもお前の人生はお前を裏切らない。絶対にお前の人生はお前の為につながるんだ。


だからそれを絶対やめるなよ。

動かなくて出来なくても、休んでる間身体の中では静かに続けててみな。

やめてないとだけ思っていな。

絶対に出来るようになっているから。


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もう一つの心臓のところに降った雨


数を数えて歩く癖がある。

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