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【ことばの指導法】みんな大好き!かくれんぼ①

言語聴覚士である私が療育の場で実際に行っている指導法を紹介するシリーズ。今回は年齢・疾患問わず大人気のかくれんぼその①「おうちかくれんぼ」の紹介です。

おうちかくれんぼのやり方

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【用意するもの】家具のイラスト、動物のイラスト、フェルト(あれば)

動物イラストはダイソーのシールブックのもの、家具イラストはイラストACサイトから無料ダウンロードしました(「家具」などで検索するといろいろ出てきます。フェルトはなくてもかまいませんが、私はラミネート加工しているので、お子さんがめくりやすいよう、下に敷いています。

方法①ルール理解・交代がわかる場合

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ひとりが目をつぶって10秒数える間に、もうひとりが動物を好きな家具の下に隠します。10秒たって「もーいーかーい」「もーいいよー」のやりとりをした後、探す方が「ヒントください」と言います。隠した方は「ソファの下にヒツジがいるよ」とヒント(というより答えですが…)を伝えます。探す人が指示に従って動物を探し「みーつけた!」となるゲームです。

方法②交代やルール理解がまだ難しい場合

支援者が「ヒツジさんのかくれんぼ」と言いながら、その子が見ている前で動物を隠します。支援者がそのまま「ヒツジさんどこ?」と問いかけます(私はこれを「ヒツジさん、どーこ?」と斉唱を促すようにしています)。子どもがめくろうとするタイミングで「ソファの下だ」などとことばがけします。そして「みーつけた!」となります。

おうちかくれんぼの狙い

①位置関係を学ぶ

「◯◯の下」ということばから、助詞を交えながらの位置関係の表し方が学べます。「下」がまだ難しい場合は「ソファにいるよ」などでもOKです。

②2語・3語・4語など様々な文発話の誘導

「ヒツジさんのかくれんぼ」、「ヒツジさんみーつけた」などの2語文、「ソファにヒツジがいるよ」などの3語文、「ソファの下にヒツジがいるよ」などの4語文と、その子に合わせた難易度の文がつくれます。

③かくれんぼのルール、交代のルールが学べる

かくれんぼは小さなお子さんでも知っている遊び。それを用いることで、自分の知っている遊びが言語学習に早変わりです。また単純に「隠す」「見つける」という動作が子どもにとってはとても楽しいようです。


このかくれんぼ、わりと鉄板の指導法だったのですが、これを上回る人気のかくれんぼを見つけてしまいましたので、次回はそちらをご紹介します。



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