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あっという間が、どうしても怖い。

集中すると、あっという間に時間が過ぎる。

それが、少し怖い。

数時間の話なら、構わない。

集中して効率よく作業が終わるなら、その方がいいだろう。

でも、それが数年になったら、数十年になったらと想像し、どうしても足踏みをしてしまうのだ。

小さい頃、母親がよく言っていた。

「ここにイチゴを置かれても気づかないくらい、目の前の問題に集中しなさい。」

今の私は、イチゴに気がつけないのが怖いのだ。


それは、老後になって無我夢中に働いていた自分を振り返り、大切なものを見失っていたと後悔するお話を、見すぎたせいかもしれない。

いろんな方法が選べるようになって、効率がいい方法を選ぶかどうかが、後に大きな違いを生むような、そんな今を生きているからかもしれない。

とにかく、目の前の問題に集中しようと思っても、いつの間にか自分を見失ったり、楽しくない人生を送りたくないと思って、今の自分が正しい道を進んでいるのか何度もなんども確認してしまう。

そんなことじゃ、全力疾走ができない。

どうしたらいいかと考えてみた。

正しい道を選んだ過去の自分、間違っていたら正してくれる周りの人への信頼が、足りないのかなと思った。

これで生きるという覚悟も足りないのかも。

遠くを見ながら、今を全力で生きる。けっこう、難しい。


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