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始まりは暗闇初詣
高松市の屋島寺にお参りしたら、納経所でお守りや木札と並び、熊手や破魔弓、幸先矢も頒布していた。
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今まで住んでいた地域では、お正月の縁起物の「破魔矢」や「熊手」は神社で授与されるものだったので、かなり新鮮な驚きである。
そもそも日常的に寺院にお参りに行くことはなかったし、初詣も神社だったので知らなかっただけなのかもしれない。観光寺院でなければ、納経所のようなものもないしね。
寺院・神社によって、頒布する「矢」の種類が異なるのも、なかなかに興味深い。
破魔弓
弓と矢がセットになったもの
厄除けや魔除け、開運厄除、家運隆昌などを祈願する
神事における弓矢の本来の形を反映し、邪気を祓う力が強いとされる
破魔矢(はまや)
正月の縁起物や寝具として、神社や寺社で授与される矢
厄除けや魔除け、開運厄除、家運隆昌などを祈願する
神事で使用された破魔弓による浄化の力を「お裾分け」として一般の人々に分け与える意味合いも持つ
幸先矢(さいさきや / こうさきや)
幸せを授ける矢
正月の縁起物
鏑矢(かぶらや)
矢の先端に取り付けられた鏑(かぶら)という鳴器が、射たときに鋭い音を発する仕掛け道具
戦いの合図や儀式、狩猟で動物の威嚇に使われた
「一番矢」として新しい始まりとしての縁起物
邪を祓う、魔を祓う力が強いともされている
***
今年の元旦は、例年通り普通に起床し、日の出前に近所の神社へ新年のご挨拶に詣でた。
初詣後、初日の出に照らされながら帰宅し、そのまま "THEお正月" に突入するのが、我が家の元旦ルーティンである。
しかし、なぜか、真っ暗。
社務所も開いていない、どころか、人もいない。
明かりもついていない。
開く、気配さえ、ない。
参拝客も我々の他に、もう1組か2組、境内ですれ違った程度。
香川県で初めて迎えた新年は、暗闇初詣で始まった。
帰り道は、初日の出に照らされたはずなのだが、あまりのショックで何も覚えていない。
幸先がよろしいとはなかなかに言い難い年の始まりであったが、とりあえず今の所大事はない。ありがたい限りである。