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エジプト旅行記#1『どっと疲れた』

2024年12月1日、エジプトの首都カイロに到着した。

成田→上海でトランジット→カイロという航空券だったんだけど、上海での乗り継ぎ時間が3時間弱しかなく、

上海で間違ったカウンターに並んで時間を大幅にロスしたり、入国審査と出国審査の列が長かったというのも重なり、出発時刻の30分前に機内に入った。

多分、搭乗者のうち、最後の数名だったと思う。

そんなこんなで朝7時にカイロ国際空港に到着した。どっと疲れた。

やっぱ飛行機は疲れる。というか30歳になって乗り物全般が疲れるようになってきた。

バックパッカーを始めたばかりの頃は長距離バスはむしろ楽しかった。

今では数時間のバスさえ出来れば乗りたく無いと思ってしまう。

空港からカイロのダウンタウンまでタクシーに乗った。ウーバーを呼ぼうと思ってたんだけど客引きがあまりにもしつこくて負けた。

ダウンタウンに向かうつもりだったんだけど、ホテルのチェックインは14時なのでめちゃくちゃ時間がある。なのでギザのピラミッドに行き先を変更してもらった。

タクシーの運ちゃんは陽気なおっさんでエジプシャンミュージックを爆音でかけながら時折ハンドルから両手を離してノリノリだった。

陽気で面白いおっさんだったんだけど、旅行会社に連れてかれてツアーに参加させられそうになったり、ピラミッドの入場チケットを運ちゃん経由で払わされそうになったりしてまたどっと疲れた。

それから解放されていざ、ピラミッドを見に行こうとすると今度はラクダサファリの客引きがしつこすぎてゆっくり景色を見る間もない。

毅然とした態度でいかなくては。と思った。

ピラミッドのすぐ前にケンタッキーがあるって聞いてたんだけどどこにも見当たらなかった。

やっとゆっくり歩けると思ったら今度は白いスカーフを勝手に頭に巻いてきて、『そこに座れ!そこに立って手を上に上げろ!』と指示を出しながら写真を撮ってくるおっさんに遭遇した。

色々教えてくれたし写真も撮ってくれたので最後にチップを渡そうとすると、財布の中にある日本円の一万円札を目ざとく発見し、それが欲しいと言う。

さすがに高すぎるので5ドルを渡すと、これじゃ足りないと言う。

結局、はっきりとは忘れたけどドルとエジプトポンドを合わせてそこそこもっていかれた。

またどっと疲れた。

さっきのおっさんにもらったスカーフを頭に巻いていたら、巻き方が違うと言って勝手に手直ししてくる少年が現れた。そしてまたチップを要求される。

油断して歩いているとこれが延々と続く。

ゆっくり静かに歩きたいがそれはなかなか叶わない。

クフ王のピラミッド内部。思っていたのと違った。

細い梯子のような急な階段がずっと続いており、手を使いながら登っていくと湿度の高い空間にたどり着く。

ピラミッドを見終えて疲れていたので少し休んでからカイロダウンタウンへ向かうことにした。すると茶を飲みながらシーシャが吸える店があったので、食事をした後に入ってみた。

トルココーヒーがめちゃくちゃ美味しくておかわりしてしまった。きなこと黒胡麻を混ぜたみたいな香りがして美味しい。

すると、僕の向かいに地元のおっさんが座ってきて色々話をした。

その人はギザで生まれたらしい。そして子どもが7人、孫は25人いるらしく、すぐ隣らへんで土産屋をやってるらしい。

そのおっさんがエジプシャンティーを奢るから飲めとすごく勧めてくるので奢ってもらうと、案の定、うちの店に見に来いと言う。

そこで断ってカイロへ向かえば良かったのだが、そなおっさんの友人とかいう日本語ペラペラの親父がやってる香水屋に案内され、興味も全く無い香水のあれこれを延々に説明され、(僕は嗅覚が乏しく大抵の香りの区別がつかない)

その後はエジプシャンティーを奢ってくれたおっさんの店で全く欲しくも無い壁掛けを『どれが欲しい?』と迫られた。

どっと疲れた。

観光地では毅然とした態度を取らなければ時間がどんどん無くなると思った。

ここまでで学んだのでカイロへはウーバーを使った。

そしてあまりお腹が空いてなかったので軽食を食べて、

やたらと広い場末感のあるホールのようなカフェ?パブ?でトルココーヒーを飲んだ。明日も来ようと思う。

さて、明日というか今日は(18分前に日付が変わった)博物館に行ってオールドカイロを歩こうと思う。

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放浪太郎
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