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私がアプリ「ルータム」を作ろうと思ったワケ
はじめに
改めまして小谷田(こやた)です。今日はルータムというアプリを作ろうと思ったワケに関して書いてみたいと思います。noteのカウントで6143文字と少し長い文章です。ご興味がおありの方はお読みいただけますと幸いです。
ルータムって?
ルーティンタスクの実行と時間の予実確認ができるアプリケーションです。現在iPhoneアプリを提供しており、iOS15以上の端末でご利用いただくことができます。
ルータム:https://routam.app/
![](https://assets.st-note.com/img/1638471237899-vGo0KRXoFi.png)
ルータムはこの、実行時間の予実確認ができる、というところがポイントになっています。自分が決めたルーティンタスクの予定時間に対して実績時間がどうだったのか、そちらを客観視することによって日々のルーティンの改善を行い、成長に向けてまた1歩進んでいく、そのように使っていただけたらいいなと思って作りました。
ルータムは3人のチームで作りました。プログラマーさん、デザイナーさん、そしてディレクター私の3名です。作りたい!と思ったのが私で2人に声をかけたのが始まりです。なぜ私が「作りたい!」と思ったのか、今日はそんなワケを書き綴ってみたいと思います。
ルータムを作ろうと思ったワケ
ひと言でいうと自己実現のためとなります。
要因・背景がいくつかありますのでご紹介します。※開発をスタートした2020年7月までの諸々の要因・背景となります。
1. サービス利用者の直接のフィードバックを受けたかった
ここで私の職歴について少しお話しします。
▶1社目:2006年4月〜2011年2月
ガラケーの広告ベンチャーにてメディア運営や広告販売
▶2社目:2011年3月〜2021年3月
モバイル系のUIUX&開発会社で開発ディレクター
▶3社目:2021年4月〜現在
保育ICTサービスのプロダクトマネージャー
ルータムのを作ったのは前職である2社目の体験が大きいです。
前職はお客様に対し、サービスやシステムのクリエイティブや開発のお手伝いをしている会社でした。
<2社目についてご紹介>
2006年創業、初期はガラケーのコンサルやHPのデザインなどを行っていました。2009年にiPhone 3GSが日本に来たことをきっかけに「これからはスマホだ!」ということでスマホ事業に参入、ここでスマートフォンアプリを手掛けることに。
当時初代iPadが発売される時で、日本では販売されないということで当時のメンバーがハワイまで買いに行ったそうです。iPadで使えるプレゼンアプリや接客アプリなど、業務用アプリなどの実績ができ、やがてモバイル系のUIUX・開発が主な事業となりました。
私がお世話になり始めたのが創業から5年後、今から10年前の2011年です。そこから開発ディレクターとして色々な企業さまのお手伝いをさせていただきました。
業種で言うと小売、飲食、製薬、教育、製造、航空、エンタメ、金融・保険、官公庁、人材、電気・ガス、不動産、通信、サービス、広告などの企業さまです。
ご支援したプロジェクトの数はしっかりとは数えていないですが大小合わせて100は超えていると思います。BtoE、BtoC、BtoBの分野をご支援することができました。さまざまなプロダクトを作り育てていくという経験をすることができたのは、自分にとってかけがえのない財産になったと思っています。
<新たに体験したいことが出てきた>
お陰さまで充実した仕事をさせていただきました。所属していた事業部が2020年に分社化したものの、内容は変わらずにお仕事できていました。自分たちの提供しているものには自信がありましたし誇りを持って取り組んでいました。
事業はスマホの黎明期から色々ご支援していたので実績も多くなり、モバイル系のUIUX・開発と言えば◯◯、と周りから言っていただけるという大変ありがたい状況で仕事をさせていただきました。(これは私がスゴイ、という訳では全くなく経営陣始めメンバー皆さんの頑張りがあったからこそです。)
一方、利用者からの声や実際の数字データなど生のフィードバックに触れるという機会は多くはありませんでした。
ありがたいことにお客さまからはリピートをいただくことも多かったので、ご満足は頂いているかなとは思いつつ、果たして自分の仕事が数字としてどう反映されているのか、利用者はどういった反応をしているのか、結果としてどうなっているのか、などもの凄く気になるようになりました。
その世界を体験してみたい、と思うようになったのです。
2. 自分でプロダクトを作り運営してみたかった
ディレクターとしての経験をより積むため、プロダクトを自分の意志で0から作り、リリースして大きくしていくという体験をしてみたかった、というのもあります。
体験は最高のインプットだと思っています。ことわざにも「百聞は一見に如かず」というものもあります。体験していない人の言葉は人の心には到達しません。
自らの意思で全部体験することで、その過程で得ることができる様々な出来事を自分のものにし、日々のディレクターとしての業務に役立てたいと思っていました。
3. 自分でビジネスを行い、収入を得るという体験をしてみたかった
元々、「自分の手でものを作れるようになれば、世の中何とか生きていけるよね」ということでITのものづくりの業界に入った、という経緯もあります。自分の手で何かビジネスを行い、勤めている会社以外の収入を得ることができたら何とか生きていける度合いがより大きくなる、という思いがありました。
別の副収入はたまたまご縁があって頂いてましたが、それは本当にたまたまで、しっかりと自分のビジネスで作った収入というものを得てみたかったのです。
4. 自分なりの武道を現してみたかった
私は大学に入った2000年から武道を学んでいます。合気道と古流武術です。大学の合気道部に入ったのがきっかけでした。
最初は肉体的に強くなりたい、技ができるようになりたいという思いが中心で稽古に励んでいましたが、今では精神性も重要視しています。
日々の稽古や教えを通して、いかに生き、いかに死すべきかという武士道の精神、また和・結びが中心となる日本の精神をより知ることができましたし、それらは私の中に根付いていると思っています。
現代の日本において戦うことや肉体的な死ににつながるケースはそう多くはないと思います。しかし日々の生活の中でどう武士道・日本の精神を体現していくかが現代の武道である、と教えを頂いていますし実際そう思っています。
「武士道・日本の精神を体現」と聞くと大げさに聞こえるかもしれませんがそんなことはありません。日常の中で周り・世の中が少しでも良くなるよう努める、いざ困りごとが出てきたら逃げずにしっかりと向き合う、そのような感覚です。
<自分なりの武道とは?>
大学に入って武道を始めてから20年ほど経った当時、私なりの課題がありました。
「自分なりの武道とは何か」ということです。
それまで一生懸命仕事もしてきましたし、道場では講師の役もいただき、大学の部活でも指導の役をいただいていました。そういった意味では微力ながら世に貢献できているかなとは思っていました。
が、それは結果としてそうなっているだけであって、目的を持って行動した結果そうなったかと聞かれたら「それは違う」という気持ちでした。果たしてこれは教えの体現と言えるのだろうかと思っていました。もう少し自分なりの何かで主体的に世と関わっていけることはないかなと思っていました。
とは言え、それまでの自分の生活と全く違うことをしても続かないだろうとも思っていました。
・自分ができること
・自分にも活きること
・好きで続けるのに苦労しないこと
・そしてそれが人の役に立つこと
と考えた時に日常のほとんどと関わっている仕事=ITディレクターを個人でも行い、サービスを作り世に届けていく、ということが1つの答えなのではと浮かんできました。それであれば自分なりの武道と言えるのではないかと思ったわけです。
5. ベンリメーカー
「好きで続けるのに苦労しないこと」についてもう少しお話します。私は個人事業主になっています。屋号は「ベンリメーカー」としています。
「ベンリメーカー」って聞いたことないですよね?それもそのはず、私が作った言葉だからですw
<四魂の窓について>
話が変わります。私の根幹をよく表すことができるお話があるのでご紹介させてください。
先月、出口光先生の「人の心を動かす伝え方〜響く言葉には「魂」がある〜」という著書を拝読しました。その中に「四魂の窓」というお話が出てきます。
四魂の窓とは、ある2つの質問への返答の組み合わせによって人が「勇」「親」「愛」「智」どの象限に属するかという考え方です。
私は「智」の象限に属していました。各象限ごとにその象限の人の想いを表す動詞というものがあり、智の象限の動詞の中で私がピンと来たものは「つくる」「解決する」「工夫する」でした。
実際当たっていると思います。私が物事にアクセルを踏むことが多いのは、
・仕組みを作る時
・効率化をはかる時
・可視化する時
・改善を検討する時
・不便を解消する時
といった時が多いです。
余談ですが前職では今までにない新しい価値を生み出す系の企画が弱いという課題を持って改善したいと頑張っていましたが、鳴かず飛ばずで10年が過ぎました。今までにない新しい価値を生み出す系の企画は四魂の窓でいうと「勇」に該当すると思います。(間違っていたらすみません)
アクセルを踏むことが多かったのは「紙などのリアル媒体のIT化」「業務効率化」「あったら便利なシステム」そのような案件でした。なるほどそういうことだったんだなと10年経った今、改めて認識しました。四魂の窓、凄いです。
<結局、ベンリメーカーって?>
話を戻します。上記のアクセルを踏むことが多い時をまとめると「便利を生み出している時」と言えると思っています。要は私は「便利な環境を作り出すのが好きな人」=「ベンリメーカー」である、と認識しました。
そういった経緯で屋号をベンリメーカーにした次第です。今本業ではプロダクトマネージャー、副業でまさに今ご紹介していますルータムのディレクターをしていますが、もろもろの私の行動の根底にあるのはその考えだと思っています。ベンリメーカーであれば飽きずに続けられると思っています。
なお、この話は出口先生の著書を拝読する前の話です。自分なりにもやもや考えていたら結果として四魂の窓に当てはまっていた、という驚きのエピソードになります。改めて四魂の窓、凄いです。
6.まとめ
上記のような想いからルータムを作るに至りました。
利用者の直接のフィードバックを受け
自分でプロダクトを作り運営し
自分でビジネスを行い収入を得て
自分なりの武道を現すことができ
それをずっと続けることができる
これらが作ろうと思ったワケとなります。
余談:ルータムをリリースするまで
以降ルータムをリリースするまでについてご紹介したいと思います。ご興味がある方はご覧いただけますと幸いです。
<どうして実行と時間の予実確認のアプリなのか?>
私が欲しかったアプリだからです。
私は早起き・朝活を去年2020年の5月から始めました。その半年くらい前から「今のままではいけない、もっと色々取り組まないとな」という課題感を持ち始めたんです。上記のような想いも相まってのことだと思います。
仕事だけではない「未来のためになること」をしたいと思って取り組んでいました。
最初は夜に自分の時間を持とうとしました。しかし仕事で活動の時間が読めなかったり、疲れてグダグダになったりと思うようにいきませんでした。
また結婚もしていて妻との時間を大切にしたかったですし、その年2020年の11月には子供が生まれる予定でした(今1歳1ヶ月の息子です!)。
自分の時間を作るにはどうしたら良いか、、と出てきたのが朝活です。
私の朝活について詳しく知りたい方は下記noteをご参考ください。
朝活は当然ながら時間が限られています。またやりたい事が複数ありましたので各タスクの時間をバッチリ決めて実施していたんです。
それを管理できる良いアプリはないかなと探しましたが時間を測るものはあっても予定と実績の概念があり、振り返りができるような形になっているアプリはなかったんですね。
そんなところから「実行と時間の予実管理ができるアプリ」の企画が誕生しました。
<チーム編成〜リリース>
時は同じく、朝活の中でProgateというサービスを利用してプログラムの勉強をしていました。3ヶ月くらい続けましたがピンと来ず。。
また仮にプログラムができたとしてもデザインも勉強する必要があり、より時間を要することが想定されました。そこで「一緒に活動してくれる人たちとチームを組もう」ということを思案します。
ふと周りを見ると、会社にいるではないですか、プログラマーさんとデザイナーさんが。「よし彼らに相談してみよう」ということで私の頭の中の企画を想いを資料にして2人に声をかけました。
この拙い資料を作り、プレゼンをしたことは今でも覚えています。
![](https://assets.st-note.com/img/1639678588429-U5Ao1UtpOF.png?width=1200)
結果2人とも快諾!晴れてアプリ開発チームができました。それも便利なアプリを作るチームです。それが2020年7月のことです。
取り組みの中で気をつけたのが
「本業を疎かにしてまでこちらの取り組みを優先しない」
ということです。
みんな当然本業があります。会社は副業OKとなっていたものの、会社に迷惑をかけないよう、時間外や週末で稼働をし開発を進めました。
0からすべて自分たちで考えて決めていきました。どの様な人に使ってほしいのか、そのためにはどのような機能が必要なのか、見た目はどうするべきか、など様々な議論をして進行していきました。上記ご紹介した想いもあり、真剣に取り組んできました。
そうして開始から1年4ヶ月が経ち、今年2021年11月3日にルータムがリリースされたというわけです。
手前味噌で恐縮ですがルータムは時間を決めてルーティンをする人にはめちゃくちゃ便利なアプリだと思っています。毎日使って日々のルーティンの実行、改善に役立てています。作って本当に良かったです!
おわりに
長くなってしまいましたがルータムを作ろうと思ったワケ+余談を書いてみました。
ルータムを無事にリリースすることができたのはこれまで色々な経験をさせてくれた会社や周りの皆さんのお陰です。そして一緒に作ってくれたチームがいたからです。本当に感謝しています。
まだまだこれからなサービスではありますが、一生懸命良くして大きくしていきたいと思っています。ご支援ご鞭撻のほど、宜しくお願いいたします。
お読みいただき、ありがとうございました!