望むものと手にするもの

出世が遅れているのはマタハラだ。と、主張する人がいる。
こんなに頑張っているのに、休むのも子どものための看護休暇なのに、残業はできないけど、日中は誰よりもしっかり働いているのに、、、私は正しく評価されていない。

って言うの。
分からなくない。
うまくいかない時、私も「頑張っているのに」って思う。
反対に「頑張っているのに」って思う時って、あぁ空回りしてんだなって思う。

認められたいって気持ちも出世したいって気持ちも、きっと会社員としてモチベーションにもなることなんだと思う。

子どもは、って、産まない私が言うのもなんだけど、というか産まないから思うのかもだけど、子どもは周りの大人みんなに愛されて育ってほしいし、社会は子どもと子育てする人を支える役割があると思うの。それは会社もだよね。

ただ同期より出世が遅れているのは、上司のせい！マタハラだ！と言われると首を捻ってしまう。
あなたがいない間、地道に頑張ってきた人を知っているから。出世がどうとか言わずに、ただチームのために頑張ってくれていたのを知っているから。
今だって、あなたが急に休む時、みんながフォローしてくれているでしょ？

結婚も出産も仕事も大事だと思う。
でも、子育ても出世も、望んだら手に入るものなのだろうか？
望んでも、努力しても手に入らないことがあるって私は知っている。

私は、あなたの言う出世はしたかもしれない。
だって仕事しか手にしていないのよ。
そして年々、苦手なことばかりになる。
得意だったことになんて、ほとんど手が回らなくて若手に引き継ぐように言われ、引き継ぐ速度より早く苦手な仕事が降ってくる。

定時で、私だって帰りたい。
でも私の能力では、ギリギリめいっぱいに働かないと、要求される内容に届かない。
望んでいたわけではない。

努力が報われるとは限らないし、望んだものもなかなか手に入らないけど、それはきっと誰かのせいではないのだと思う。