【信用の心理学】冷たくて能力のない人に惹かれますか?
あなたは、自分の能力がなかなか評価してもらえない、もしくは冷たい人間だと思われている、と思いますか?
実は人間は、この2つの指標によって人を信用できるかどうか判断しています。
・相手が自分に対して好意的な意図を持っているかどうか、敵か味方か
→ 人間的な温かさ
・相手に自分の意図したことを実行するだけの能力があるかどうか
→ 有能さ
つまり、最初の質問でイエスと答えた人は、信用を得られにくい状態になっている可能性があるということです。
例えば、堀江貴文さんの著書『ハッタリの流儀 ソーシャル時代の新貨幣である「影響力」と「信用」を集める方法』にて、影響力と信用について語られていますが、タイトルにある通り、信用は今まで以上に重要な価値になっていきます。
そんな現代人に欠かせない信用を得るための方法を、今回はこちらの本をもとに、心理学的なアプローチでご紹介していきたいと思います。
良い人だと言われるには
まずはどうしたら人間的な温かさをアピールできるのか、についてです。
相手に関心を払う
共感を示す
こちらが先に相手を信用する
すべて「相手」が主役であることがポイントです。
当然ながら、「私はあったかい人間なんだよ」といくら言っても、それでアピールできるわけではありませんからね。
例えば、自分の話を熱心に聞いてくれて、相槌などの共感も良く、さらに全面的に自分のことを信用してくれる人が現れたら、「この人良い人だなー」と思いますよね?
ですのでこれらに気をつけて、相手を主役にすることで自分の人間的な温かさをアピールしましょう。
優秀だと言われるには
次は、能力があることをアピールする方法です。
・意思の力があることを示す
・自信過剰に注意
・パワーポーズを取り入れる
・潜在的な可能性を強調する
―――意志力―――
例えば、すぐにさぼっちゃうような人や、あきらめてしまう人を優秀だとは思いませんよね? つまり、意志力は有能さを表す一つの指標として、うつるわけです。
意志力の鍛え方……つまり先延ばしをしないようにする方法については、こちらの投稿をご覧ください。
―――自信過剰―――
自信を持つことは大事ですが、それが過剰になることは問題です。
自信過剰は、努力や準備を怠る原因になりますし、能力や成果をオーバーに伝えすぎて期待に応えられなかった時のダメージはとても大きなものになります。
―――パワーポーズ―――
パワーポーズというのは、権力がある人がしそうなポーズです。
例えば背筋を伸ばしたり、大きなジェスチャーをしたり、自信があるような振る舞いをすると、その振る舞いから能力も引きずられて良く評価されるわけです。
このように一つの良いことで関係ない部分まで良く見える心理的な現象を「ハロー効果」というのですが、詳しくはこちらの投稿でご紹介しています。
―――可能性―――
人は過去の経歴より、将来の可能性に着目します。それは、決定された情報より、不確定な情報の方が、より興味を持たれやすいからです。
不確定であるが故に、真偽を確かめようとより注目してくれるわけですね。
ですので、その後に提供できるものが何もなければ、「口だけ」というレッテルを貼られてしまいます。
まずは潜在的な可能性について話し、その後で以上のポイントや事実を織り交ぜて、より能力を効果的にアピールするようにしましょう。
「温かみ」と「能力」の矛盾
ここまで、信用を手に入れるためには「人間的な温かみ」と「能力」があるように見せることが重要であるということと、そう見せる方法について話してきました。
しかし、この2つのイメージは相反するケースが多いですよね。
例えば、能力がすごくあって仕事もテキパキできるけど、その分冷たいような人って容易に想像できるかと思います。
また、だめな部分を見て人間味があるように感じることもあるかと思います。
この二つの互いにぶつかりあうイメージを、どうやって共に伝えればいいのでしょうか。
「温かみ」と「能力」を伝えるために
ということで最後はこの二つの相反するイメージを、相手にアピールする方法です。
・温かみを先に出す
・道徳面を表に出す
まずは温かみから伝える方が良い、ということが研究によってわかっています。
能力を先にアピールすると、冷たい人間であるというイメージがより色濃く残ってしまうようです。
また、その能力の伝え方についても一つポイントが。
例えば環境問題に対して熱心に自分の能力を発揮している人を見て、冷たい人間だとは思いませんよね?
このように、道徳的な部分を前に出して能力をアピールすると、冷たい印象を抱きにくくなることがわかっています。
ですので、まずは温かさから、そして次に道徳面を表にだしながら能力をアピールすることが重要です。
それでは以上の方法を用いて、現代でもっとも大事な価値である信用を勝ち取りましょう。
参考文献
ps
信用も影響力もまだまだなので、しっかり発信しながら力をつけていきたいです。