自分の殻を破る前に、殻を見てみる

フリーランスとして生活をスタートし、早3ヶ月。
身の回りのあらゆることが変化した。

仕事の内容。
プライベートの過ごし方。
友人たちとのコミュニケーション。
家族との向き合い方。

思ってみれば、これまでベストだと思っていた人間関係にも無限の可能性を感じ、過ごした期間でもあった。人としても、少し丸くなったような、大人になったような。わからないことや、立ちはだかる壁や困難も新たに出会っているけど、それ以上に当たり前になってきた「新しい出会い」に前向きになれている自分がいると感じる。時間の使い方が器用になったとは思わないし、むしろ非効率なことばかりしてるかんかくはある。そう、「新しい出会い」とは常に非効率なものだと認識した。一方で、圧倒的に少なくなったことがある。それは「なにも考えない時間」。つい、1年前まではその時間が自分の豊かさを表す係数だと思っていた。この時間は、言うなれば「ヒマ」と同義なんだと思う。「ヒマ」を好きに使える人こそ、豊かだと。なんとなくそう考えていたけど、新しい仕事を始めてからは考えが変化した。「何かに夢中になれること」が豊かさだと。最近、会社員時代を知ってる人に口を揃えて言われることがある。生き生きしてる。そんな風には自分では思ってなかったけど、そう見えているらしい。人の感情とは、不思議なもので、そうだと言われると、そうなんだって思える。僕もその1人。そうか、変化したのは、僕の身の回りだけでなく、自分自身が最も変化したからなのか。自分の殻を破っていたのは、なにより自分であって、殻を見ている気分だった。

また、ふと考えることがある。
それは、今の環境はなにがいちばんの機会となりきっかけになっているのか。

一つの回答例としては、「自分の行動」なのだと思うけど、個人的にはしっくりこない。たまたま友人の1人が「変わる順番が回ってきたんだよ」と言ってくれた。この表現がしっくりきた。人生には必ず、転機や変わるタイミングがそれぞれあって、ついにそれが自分にもやってきたというだけ。大きな変化も、小さな変化もどちらもある。ステージは用意されていて、いつそこに辿り着くかというイメージ。僕の場合もそうだった。「家族写真を撮るカメラマン」として、なれるタイミングはいくらでもあったはず。でも、今年、それが自分に起こったことに意味があるはず。もう少し前に、その機会があっても何も思わなかったであろうと自分でも確信してる。振り返れば振り返るほどに、ピースは散りばめられていて、人生の中で点も沢山あった。その点がつながって、一気に線になったのが今年の3月。気づいたら、会社を辞める決意をあっという間に固めて、誰にも相談せず、気持ちを会社や周囲の親しい人たちへ伝えた。呆気にとられる周りをよそ目に、確固たる、断固たる意志が自分にはあって。やらない理由を考えるより、やる理由を考え抜いた自分と出会った。9ヶ月経過した今も自分の決断を、愛おしく思う。少しの後悔もない。

これで、失敗したとしても、それなら開き直れる。

そんな気持ちで、殻を破れた自分をみた。

挑戦に挑戦する。

おれ、がんばれ。