娘の作った物語が私の心を強くした
「私、今生きてるなぁ。」
思わず呟いてしまった今日この頃です。
数ヶ月前、病状が酷く
「これ以上生きていても家族に迷惑かけるから死んだ方がいい」
きっぱり、迷いなく思っておりました。
NHKで放送された
安楽死の番組を家族で拝見し
「私もこの人と同じ気持ちなんだよね…」
真面目に言いました。
本当に死に向かって一直線でした。
(筋痛性脳脊髄炎の患者さんは
自殺者が多いと後から知りました)
365日24時間
痛みやだるさ、考えがまとまらない
しっかり診てくださる病院はない
私が生きていても役に立たないし!
大好きだった仕事もやめ
ちょうどいろんな出来事が重なり
人生ハードモードに
とても疲れてしまい
心も病気に浸食されておりました。
痛みや辛いことに慣れっこな私でも
この病気には負けるよ、無理だよ、しんどいよ、な毎日。
病状と共に悲しい出来事が起こり、
あぁもう本当にダメだ……。
そう思っていました。
夫は
「生きていくのが大変で辛いことだってわかっているけど
生きていて欲しい俺、まだ幸せにできてないよ」
と泣きながら言ってくださいました。
「母ちゃん、まだやりたいことあるでしょ?
小説だって書きたいんでしょ?絵も一緒に描いていこうって言ったよね。
私が変えるから!大丈夫だから。死んだら何もできなくなるよ!!」
娘は力強く言いました。
家族の言葉はすぐには心に入ってこなかったです。
家族の気持ちを考える余裕がなく、
痛みで眠れないし、辛い。としか思えませんでした。
それでも変わらない、
今まで以上の愛情を夫と娘がくださいました。
可愛い可愛い愛犬の蓮やロビンの存在も大きかったです。
病気は治らないけれど、
自分にもできることを頑張ろうと
思える日が増えてゆき、
小説を書き、
また笑うことが増え
絵を描くことができるようになりました。
今まで20年間
ボディケア、アロマやヨガ、レイキレッスンを
仕事にしてきたことも、また役に立つ日が来るかもしれない。
そんな風に思うようになりました。
SNSをはじめて、いろんな方に出会い、
世の中を画面越しで拝見するようになりました。
家族やいろんな方のおかげで今の私がいます。
ありがとうございます。
少しずつですが
元気だった頃の心に戻りつつあります。
辛い状態の身体にも
今までも、これからも本当にありがとう、と
感謝するようになりました。
そんな日々のなか
「私は世の中を変える!少しでもこの病気のこと知ってもらいたいし!」
娘が絵本を作り始めました。
一人でもくもくと制作をし
「学校に持っていって先生や友達に読んでもらう。で、
感想を書いてもらうよ!母ちゃんもnoteにあげていいよ!
Twitterでも見られるようにしてね!!
読んでくれた人が感想くれると嬉しいなぁ!!」
あのちっさな赤ちゃんだった娘が!!
優しすぎてよく泣いていた娘が!!!
ビックリとうれしさの気持ちがこみ上げてきました。
「全然役に立たないかもしれないけど、
でも何も動かないでいるよりはいいよね」
そんな風に言って
ニコッと笑う娘を
凄いな-!格好いいなー!と思いました。
私が死にたくなった経験を
娘が絵本にしてくださった。
家族みんなで辛くて泣いてばかりいた日々が
娘の挑戦につながっていった。
たった12歳の娘に
私はいろんな事を教えていただいてます。
同じ病気で苦しんでいる方も多くいます。
ちょっとでも
いろんな方がこの病気の存在を知っていただけると
もっと医療も変わっていくかもしれない。
変わらないかもしれない。けど、
私は娘の絵本を読み
生きることを諦めず、
私も娘に負けないよう作品を作っていこうと思いました。
どんな経験も
自分の財産として何一つ無駄な物はない、と思えるくらい
今は心穏やかです。
絵本の最後のページの言葉を読み
涙がでてしまいました。
娘の挑戦が私を強くしてくれた
娘の作った物語が私の心を強くした。
そんな風に思いました。
これからも娘の作る作品を楽しみに!
夫と一緒に小説を書き
小説家としてデビューしたいですし
娘と一緒に絵本を描いたり
まだまだ楽しみたいことが沢山あります。
病気の身体をうまくコントロールしつつ創作欲を満たせるよう
日々を過ごしていきたい!と思いました。
下記は娘が作った絵本です。
感想をいただけるととても嬉しいです^^
『大好きなママ』
ママ、ママ、わたしの大好きなママ!いい香りがして笑顔が素敵なわたしのママ!
一緒にお出かけ
一緒に食事
ママといるとどんなときでも楽しいの!
これからもずっとずーっとママと一緒に楽しく過ごせますように!
ある日突然、ママが筋痛性脳脊髄炎という病気になった。
ママ、ママ、わたしのママ
いつも泣いてるの
「死にたいよ、死にたいよ」って言ってるの。
それからママは寝たきりになった。
この病気は、病院にいっても治し方がわからないんだって。
それに全然しらないお医者さんもいて
「こんな病気ない!」っていうの。
365日24時間、体がものすごく痛くてだるくて、歩くことも難しい。
でも見た目は健康な人と同じだから
車椅子に乗ってるとインチキだ!って言われる
ママはとっても辛いのに
誰も知らないの
誰も理解しないの
暗闇にひとりママは泣いてる。あの笑顔のママはどこにもいない。
ママ、ママ、わたしのママ
もう一緒にお出かけできないのかな?
もっともっとたくさん楽しいことしたかったのにもう無理なのかな?
ママ、ママ
ううん無理じゃない
ママがわたしを笑顔にしてくれたように
わたしがママを笑顔にするよ
もっともっとこれからも楽しくすごすんだ!
わたしにできることは何でもやるよ!
もっともっとみんなに知ってもらう
もっともっとみんなに理解してもらう!
だからみんなもみんなにできることをやってほしい
もっともっとみんなに広めてほしい
見ためではわかりにくいけど、こんな病気もあるよって理解してほしい。
ママ、ママ、わたしのママ
これから色々なことが待ってる。
嫌なことだってそのなかにはきっとあるよ
でもね、楽しいことや嬉しいことだってある。
みんなが支えあってみんなが笑ってくらしてる
少しづつ、進んでいこう
幸せなみらいに。
2022年12月追記
娘が描いてくださった絵本が
私の書いた本に載ります。
応援してくださった皆様のおかげです。
本当にありがとうございます。
多くの方にこの本が届きますように。