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こんなにある!バスキア、草間彌生など巳年に蛇アートを集めてみた!
年賀状をやめて何年だろう?
あなたも受け取る年賀状の枚数が減り、干支を意識する機会が減ったのでは?
そこで。年1,000展アート巡りする私(インスタ、YouTube)の膨大な写真ライブラリから、
2025年の干支である「へび」関連のアートを以下にざっと集めてみたら、40作品も!
ヘビは脱皮することから「復活と再生」、強い生命力の象徴であり、さらには財運や繁栄にもつながる、とても縁起の良い動物らしい。
これを読むあなたの運気も良くなること間違いなし?!
動画で見たい方はこちら。
開運を呼ぶ白蛇!?
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白蛇は金運に良いらしい。渋谷パルコのOil by 美術手帖で見たこちら↑、ワンピースの柄にしたらオシャレな気がする。
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東京オペラシティアートギャラリーでみたこの作品も白蛇。対照的に、人物は黒いシルエットで匿名性を感じる。
その余白が、鑑賞者それぞれの脳内で勝手にストーリーを再生させる。
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白蛇っぽいが、絡み合う男女のような「カーブミラー」だ。
「他人は自分を映す鏡」などとよく言われるが、そこに白蛇のような開運を招くヒントがある?
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フランスを代表する現代アーティストの大規模展「蛇を踏む」にて。
日本のいけばなにインスピレーションを得て、芥川賞受賞の『蛇を踏む』を表現。
女が藪で蛇を踏んでしまった。部屋に戻ると見知らぬ女が「母」だと言い、料理を作って待っていた、という奇妙な話だ。ヘビは、何者なのか?
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木を貼り合わせてウロコにしている、こちら。2023年度 第47回 東京五美術大学 連合卒業・修了制作展にて。
似た素材を探す発想は、アート以外にも使えそう。
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こちら↑は東京都写真美術館の「見るまえに跳べ」展にて。写真だ。
生き物や自然との関係をユニークに写す作家のこの作品は意外とシンプル。不思議とエレガントで美しく感じるが、やはり不気味な気も?
蛇と女性の関係は…?
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カルロ・マリア・マリアーニ インカンタメント
エレガントと言えばこちら。なかなか強烈だが、「ブルガリ セルペンティ 75周年 時を超えて紡がれる無限のストーリー展」にて。
髪の毛がヘビ。ギリシャ神話のメドゥーサ?
元は美しい女性だが、ポセイドンと密通したことでアテナの怒りを買い、自慢の美しい髪をヘビに変えられたという。
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セルペンティブレスレットを身につけたモデル
蛇もブルガリの手にかかればゴージャスで美しい。蛇の神秘性を纏うと女性の妖艶さを醸し出すのか。
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東京・清澄白河のHARMAS GALLERYにて。
無数の指輪が連なる様子はゴージャスなヘビのよう?
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大量の蛇のように見えるのは、男根だ。
東京都現代美術館などで見た、舟など様々なものを男根で覆い尽くす作品。
草間彌生はトラウマである男根から逃げず、むしろ男根だらけの作品を制作することで、恐怖に向き合った。
2025年、あなたが、私が、逃げずに向き合うべきことは何だろうか?
巨大なヘビがもたらすものは?
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これは強烈だ。東京・森美術館の「私たちのエコロジー」展で印象に残った映像作品。海底のサーバーに蛇が侵略…?自然との関係における文明の脆弱さを露呈させる。
科学技術が進歩しきった現代、それを無視するかのように生きるこのヘビに何を思う?
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愛知県、瀬戸現代美術展2019にて。かなりデカいが、あまり怖さを感じない。顔のせい?表面の質感?
これが何かの象徴だとしたら、何だろうか?
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いいんです。私にはヘビに見えるんだから。
KYOTOGRAPHIE 2021、二条城にて。
外国人にも人気のこの竹工芸は、東京・銀座のGUCCI並木の店内空間をも大胆に支配している。
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こちらは岐阜県美術館にて。白い人が大蛇をよじ登ってる??ということはかなり大きい?
登った先で、何をしようとしてるのか?
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頭上に、ヘビっぽい大きな作品。ヨコハマトリエンナーレ2020にて。定期的に怪しく、美しく発光する。
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こちらもヨコハマトリエンナーレ2020。触れられるヘビ…、ではなく、腸を表現している。
人は自分の腸へ、別の生物を招き入れる。そこには何十億ものバクテリアが住み、数百万ものニューロン(神経細胞)がある。
我々の体内にいるそのヘビは今なにをし、何を考えているだろう?
怖いヘビは味方か?敵か?
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六甲ミーツアート2020にて。
作者は金属を金槌でたたいて形を作る「鍛金」の技法で動植物をモチーフにした造形にアプローチ。人間には無い能力や美を表現している。恐ろしい一方で、「シンプル」だからだろう。シンプルさは美だ。品をも醸し出す。
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京都、CANDYBAR Galleryにて。版木に油性絵具を染み込ませて描く作品は、頭が2つある。
あなたは頭が二つ欲しい?
2倍賢くなれる?それとも意見が衝突して大変!?
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あまりに面白くて以前も紹介した、秋吉風人「Godchildren」展。作家が作品を一切説明せず、批評家やライターに作品名と解説を書かせた文章を展示したものだ。
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この水色の無地に思える作品、よく見るといくつか点がある。
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このライターはそれを星ととらえ、二つの頭をもつ空想の蛇を示した星座・アンフィスバエナ座だと想像、解説した。
まさかこれがヘビとは。すごい発想だ。
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頭が二つといえば、こちらも。
左下の作品、頭が2つ、目は6つあるぞ。…足もある?
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夜道にいたら怖すぎるこちら。2つの表情が怖いし、色もおどろおどろしい。
ヤノベケンジが発足した「モフモフコレクティブ」のメンバー、山口京将による作品。もふもふ。
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これは「VOCA展2022」グランプリ受賞作品。森の中にヘビっぽいのがいる。気がする。
森には多様性がある。人間界はどうだろう?
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タトゥーアーティスト・画家として世界中から支持を得るOT。
硬くまっすぐな剣と、やわらかくうねうねしたヘビ。私は常々、心を強くいる必要はなく、しなやかでいることが大事だと考えている。いくら強くても、それ以上の力が加われば折れてしまうから。剣よりヘビになれ。
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違う意味で怖い。新宿・KEN NAKAHASHIにて。
暗い部屋に銀河のような光の粒。そこにヘビ…とおもいきや顔が!
これは、どんな人だろう?
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これは本当に怖いやつ。本物のヘビ、しかも。
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毒蛇を食べるヘビ、なのだとか。噛みつかれながらも相手を丸呑みに。毒への耐性、相手の武器に耐性を持っているのは強力だ。
2024年の私は風邪をよくひき、年末にはインフルにかかった。耐性が必要である。
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黒い蛇はなんだか怖い。蛇だけじゃないかも。黒は怪しく、不気味だ。
「真実はそれが真実であるからでなく有意義であるから、我々の生活に価値があるのである」展 (磯村暖、菊池遼、西頭慶恭、菅原玄奨、高橋直宏、米村優人) にて。
このタイトル、おみくじに書いてあった意味の分からない言葉、らしい。
あなたは「分からないもの」に出会ったとき、怖がる?楽しむ?
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こちらも黒蛇…じゃなく、ドラゴンか。
大阪・国立国際美術館にて、マティスの作品だ。
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これ、蛇の抜け殻で描いたアートだ。
六本木アートナイト2023で見たこちら、ボールパイソン(蛇)の飼育・繁殖を通じて生命の固有性に分け入り、造形の実践を試みるアーティストユニット。
いっそ蛇に描かせたらどうだろう?
思い通りにならない蛇に描かせることで、作家にとっても思いもよらない作品になる。
コントロールを手放すと、クリエイティブが得られる。これはアーティストに限らない。
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渋谷、DIESEL ART GALLERYにて。
双子が阿吽の呼吸で生み出す「楽園」。そうそう、楽園にヘビはつきものですね(?)。
可愛いヘビこそ開運的?
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廃材を使って驚きのクオリティで生き物を作る富田さん。大好きで、名古屋で見たこれのほか、東京でも何度も見た。どの作品も素晴らしい表現力だ。
2025年、あなたが再利用できるものは何か?
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ヘビのようなカラフルな作品。ポップでキャッチーで、お気に入りだ。
冷静に考えれば、ネズミなんて誰も好きじゃないのにミッキーマウスが大人気キャラになれたのだから、ヘビが人気者になってもおかしくない。
不人気なものをポップでキャッチーにすると、人気者になれる?
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愛知県美術館のコレクション。1番左の水色のひっそり佇んでるやつ。
世界観的におとぎ話のように可愛らしいが、ヘビが全体をピリッとさせる緊張感を作るようにも見える?
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大丸梅田での「YELLOW SELECTION 2024」にて。
メダカじゃないの?と思えるが、描いてる本人がヘビだというのだから、ヘビなのだ。
「言い切る」ことが、自信が、大切だ。
考えさせるヘビの存在
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バスキアの作品に「SNAKE」の文字を発見!
巨大な頭の上に、ヘビを2匹持った男がいる。
その脇には、無意味に思える言葉。
「オニオンガムはあなたの口をオニオンのような味にする」
詩のようでもあり、馬鹿げてるようにも思えるが、過剰な広告や商業主義への皮肉にも感じられる。というのも、バスキア作品には1980年代の日本のバブル経済の象徴としてよくこの作品のように「JAPAN」「YEN(円)」などが描かれたから。
また右上の「MADE IN JAPAN」は日本製品が世界的に注目されていた時代背景を反映しているが、今の日本とのギャップに切なさも感じる。
そしてそこにヘビ。その意味をあなたはどう感じる?
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「私たちのエコロジー」展、森美術館にて。
作家の出身地はベネズエラ、ヤノマミ族のコミュニティ。周りからの侵略によって文化遺産が消えていく危機にある。
しかしメキシコ人による紙作りのワークショップへの参加をきっかけに、紙に描いて「知識の保存」が可能になった。
異文化との接触は、ポジティブでもネガティヴでもあるようだ。
ヘビに似た?生物・モノ
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こちらもへ…びではないか。
ししゃも弁当のブラウスだ(なにそれ)。
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渋谷パルコ「One Page BOOKSTORE -1ページの本屋-」展にて。ダンサーのアオイヤマダさんの作品(?)。
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これもヘビ…、ではなく、うなぎと電気コード。
落合さんがギャラリーを鰻屋と寿司屋に変えてしまった展覧会、とてもユニークだった。
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ちなみに、うなぎとヘビの違いは何だろう?
うなぎはあれでも魚類でエラ呼吸、水中で生活し、ヘビは爬虫類で肺呼吸だ。
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…これは陶でできた「蛇口」。
蛇の口に似てるから「蛇口」と呼ぶのだから、これはヘビである(?)。
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草間彌生美術館で見たこれ、ヘビみたいだが人の顔だ。
なんとなく「同調圧力」という言葉が浮かんだ。
あなたがこの作品にタイトルをつけるとしたら…?
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麻布台ヒルズギャラリー開館記念の展覧会で見たこれは、水で描いた蛇のよう。
実際には動いていて、とても美しく神秘的だったので、動画でぜひ見てほしい。
まとめ
こんなにもヘビを見たあなた。2025年はきっと良い年になるだろう。
ヘビのアートたちが、そう言ってる気がする。
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