日曜日よりの使者
木綿のハンカチーフってPOPな恋の歌だと思っていましたが、実は悲しい別れの歌だと知って驚愕しています。都会怖いよ。
こんにちは、コッシーです。
さて、僕は介護の仕事をする前は一般企業の普通のサラリーマンをしていましたので、基本的に土日祝日がお休みでした。
金曜の夕方辺りからウキウキして、休みを満喫して日曜日の堂本兄弟を見ながら「ああ…明日は仕事か…」と憂鬱になるというパターンでした。サザエさんシンドロームではなく堂本兄弟シンドロームでした。
しかし、今の仕事に変わってからは日曜も祝日も関係なく働くようになりました。24時間365日の仕事ですから、それこそ年末年始すら関係ありません。
今の僕は仕事大好き人間ですから、別に日曜だろうが正月だろうが全く問題なく働きます。ええ社畜です。ただそれを続けていると曜日感覚は本当に無くなってきます。
金曜の夜でも別にウキウキすることはありませんし日曜の夜でも特に憂鬱になることもありません。心は無です。水の呼吸十一の型”凪”状態です。
僕は特に曜日感覚が無くても困る事はほとんど無いので問題はありませんが、これが高齢者となるとそういうわけにはいきません。
うちのような施設に入居されてる方たちは、ともすれば毎日ルーティンの生活になり、特にデイサービスなどに行かない方は曜日感覚というのが本当に無くなってきます。
一概には言えませんが、曜日感覚が無くなる事は見当識障害の症状の一つで認知症の第1歩と言われることがあります。
そのまま放置をしておくと、いずれ時間や季節も分からなくなり、場所なども認識出来なくなる可能性もあります。
そこで大切なのは今日が何曜日だと言う事をしっかりと認識してもらうことだと考え、うちの施設では日曜日だけ朝食を替えています。
普段の朝食はご飯とパンの2種類があります。ご飯の方はご飯とみそ汁と漬物とおかずで、パンの方は食パンとサラダとコーヒーになります。おかずとサラダの内容が若干変わるものの、毎日ほぼ一緒のメニューです。
1年365日これが続くとおそらく曜日感覚はどんどん無くなってくるでしょう。そこで日曜日の朝食だけはいつもと違うメニューを出しています。
例えば、ロールパンと目玉焼きを出したり、おにぎりとお新香を出したり、ホットドックを出したりとそこはシェフの気まぐれになっていますが、とにかくいつもと違う物を出してくれと厨房にオーダーしています。多少コストがかかっても良しとしています。
仮にそのメニューが入居者に不評だったり、高齢者向けの食事では無かったとしても全く問題はありません。1番の目的はそこではなく『今日が日曜日』と認識してもらうことです。味などはまた改善すれば良い話です。
だから僕は日曜日はあえて入居者の方と朝食を食べることにしており、「今日は日曜だからいつもと違うね!」とか「今週の日曜朝食は何だろうね」とか声をかけることにより一層『日曜日』という事を認識してもらっています。日曜日の使者とは僕の事です。
ちなみに今日の朝食のメニューはこちらです。
『シェフの手作り蒸しパンとフルーツサンド~半熟目玉焼きを添えて~』
まるでリゾートホテルの朝食のようです。こんな朝食を出す介護施設は愛知県でもおそらくうちだけだと思います。(コッシー調べ)
多少コストを掛けれる事と自分のオリジナル朝食が作れる事から、うちの厨房では日曜の朝食はかなり気合が入っているみたいで、毎度毎度割と豪華な朝食が出てきます。
僕はほぼ毎週日曜は出勤してほぼ毎回朝食を食べていますが、他のスタッフからは入居者に曜日感覚を認識してもらうためではなく、単純に自分が食べたいだけだろという疑惑が持ち上がっております。
まぁ疑惑じゃなくて真実ですけどね。
(今日も美味しくいただきました!)
現場からは以上です。それではまた。
コッシー