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第二回【いい子を育てる6つの習慣】

勉強を見てあげたり習い事に行かせたり、いろいろ手をかけているのになぜか成果があがらない... そんな悩みをお持ちの方、一度ご家庭での生活習慣を見直して見ませんか? 家庭で身につけた生活習慣は、学力・運動・社会性など、あらゆることのベースになります。 そこに原因があると...いくら努力しても伸びるはずがありません。 よかれと思ってやっていることが本当に正しいのかどうか、いっしょに確認していきましょう。


習慣その1  早起き早寝

名門校の学生にアンケートを取ると、どんなに低 くても60%以上が早寝早起きというデータが 出ています。

このことでも分かるように、子どものポテンシャ ルを引き出す大前提こそ、早寝早起きです。

夜遅くまで勉強、などと聞くと「ウチの子、がん ばるなぁ」と感心してしまうのでは? 大事だとはわかっていてもおろそかにされがち な睡眠ですが、睡眠不足や生活リズムの乱れは子 どもたちの潜在能力発揮の機会を奪っているの です。

● 世界一睡眠時間の短い日本の子どもたち

まずは、このデータをご覧ください。

一目瞭然の事実ですが、日本の子どもたちは世界 でも突出した深夜型なのです。夜10時以降のコンビニやファミレスで小学生の姿を見かけるこ とも珍しくありませんし、居酒屋にだって...

夜ふかしをしていると子どもにどんな影響があ るか、お考えになったことはございますか?

例えば...

・ 夜更かしは糖代謝を低下させ糖尿病のリスク を高める(1999 年シカゴ大学の研究)
・ 睡眠時間が短いほど学力が低下する(2003 年 広島県教育委員会の調査)・ ホルモン分泌に影響を与え肥満になりやすい (富山医科大学
・関根道和氏の研究)・ メラトニン分泌の抑制で老化が進む恐れがあ る(1999 年シカゴ大学の研究)
・ セロトニンの働きが落ちて情緒不安定になる 恐れがある(都立教育研究所の研究)
・ 交感神経の働きが過度になり高血圧になる恐 れがある(1999 年シカゴ大学の研究)

夜更かしのリスクは、ざっと並べただけでもこれ だけあるんです。
ちょっと 30 秒だけ考えてみてください。 あなたの子どもがこんなリスクを負うことをど う思いますか?

●夜更かし=睡眠不足は朝寝坊でも補えない

夜更かしが様々な問題を起こす恐れがあります が、ひとつには睡眠時間が短くなることがあげら れます。登校時間が決まっている小学生なら睡眠 時間が減ることは明白です。

また、福岡教育大学の横山正幸名誉教授が小学校 4~6 年生を対象に、学力と就寝時間の関係を調べた調査結果では、学力上位者の 50%が就寝時間は 午後9時半までに集中し、一方、10時半以降に寝 ている子どもに成績上位者は一人もいなかった という結果もあります。

夜更かしのもっとも大きな問題点は、慢性的な時 差ぼけ状態が起きることです。学校でも授業に集 中できず、日中の活動が苦手になったり、時には 体調不良を訴える子どももいるそうです。日中の 活動が減るためますます早寝できず、悪循環には まっていくケースが少なくありません。

● 早寝早起きへ。生活改善のポイント!

とくに重要なのは朝の光を浴びることと、日中た っぷり運動することです。

朝早く起こすためのポイントは、「寝る前に6時 に起こすと言っておいて、実際に6時に起こすこ と」です。こうすることで、コルチコステロイド という様々なストレスに対抗するためのホルモ ンの分泌を促し、朝目覚めるときのストレスを軽 減すると考えられています。

次に、日中の運動ですが、これは誰しもが経験の あることと思います。昼間にスポーツで汗びっし ょりになると夜はぐっすり眠れますよね。それは 大人も子どもも同じこと(千葉県と東京都が実験 した結果にもあります)で、まさしく“運動量が 多い子は早く寝る”のです。

以下の図をご覧ください。これは、睡眠文化研究 所による調査結果です。

左が母親の就寝時間と子どもの就寝時間、右が母 親の職業の有無による起床時間の違いです。

左右の図を見比べてください。一目瞭然ですが、 お母さんの就寝時間が子どもの就寝時間に大き く影響しています。また、右の図を見ていただく と、お母さんが何らかの仕事を持つご家庭のほう が子どもの起床時間が早いことが分かりますよ ね。

実は、子どもの生活リズムとお母さんの生活リズ ムには相関関係があることがご理解いただける と思います。家事に仕事にお忙しいと思いますが、 夜更かしがちなお母さん、ちょっと生活を見直し てみませんか?

● まずは、「早く起こす」ことから

朝の光はセロトニンという脳の神経伝達物質の 量を増やします。その量が減るとイライラ感を生 むと言われており、心のありように大きく関わる ものです。夜更かし朝寝坊の生活習慣では、低セ ラトニン状態のために粗暴な子になる恐れも否 めません。子どもが心豊かな生活を送るためにも、 早寝早起きを実施したいものです。

でも、実際に生活習慣を見直すには親の生活態度 ごと見直す必要があり、予想以上の苦労がともな います。

それでもやらねば!という親御さんにオススメ したいのが、まずは「子どもを朝早くに叩き起こ すこと」です。無理に夜寝かしつけることは難し いので、どんなにお子さんが不機嫌になろうとも まずは早朝に起こすことが肝心です。それで夜更 かし朝寝坊の悪い習慣を断ち切らなくてはなり ません。

子どものポテンシャルを引き出すキーワード!
『昼の“セロトニン”、夜の“メラトニン”』

早起き早寝の心がまえで、いい習慣を身につけ ましょう!


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