散歩のひと 春の花
多摩丘陵と武蔵野台地の里山
今回は花の写真がメイン。
私の住んでいる所は武蔵野台地の上にある。国分寺崖線にも近い、また多摩川を渡れば、多摩丘陵が広がっている。
どちらも宅地メインの開発があながち終わり、慌てて残った里山を保護している。昨今の啓蒙により、街の近所に里山や谷戸があることの素晴しさが理解されている。
里山の春は花の乱舞だ。その後初夏になると虫や小動物が沢山蠢く。
それを見たり、捕まえたり、ついでに食したり、散歩のついでにやっている。違うなぁ、それをしたいために散歩をしている。
まずは近所の草花。
武蔵野の野川公園
この公園は桜もいいけど、今時よく見る人寄せパンダみたいな「桜並木が1000本」などの公園ではなく、武蔵野の植生を残して整備しされてている。
桜は綺麗だけど、そればかりだとSGDs、生物多様性とか言っているのに
「なんだかなねぇ」
この公園は里山的な管理をしているので、従来の日本の固有種が見事に再生し群生している。
自然観察が趣味の人達にはファンも多い公園だ。基本なにもないので、その趣味がないと飽きる。
家から距離として片道4キロほどだ。
少し私の話
無職の私は、心臓にステントを5個も入れてしまったので、趣味のトライアスロン、マウンテンバイク、OWS(オープンウォータースイム)、マラソンなどの競技は引退するしかなかった。
35年間現役で、ほぼ毎日練習をしていたが、その動機付けも消え去った。
今や抜け殻だけど、身体は動かしている。散歩だけが動機付けがあり続いている。
カントウタンポポの絨毯
春、ソメイヨシノもいいけど、カントウタンポポの絨毯が素晴らしい。
私は個人的にこちらが春の楽しみだ。
カントウタンポポは、高度成長期の開発で減りに減って代わりに、荒れ地にクローンで繁殖するセイヨウタンポポに取って変わられていた。
しかし、きちんと条件が整えば、駆逐されてカントウタンポポが群生する。
ここ数年とくに良くなっている。
キンランの美しさ
春には里山では、稀少な草花が多く咲くが、キンランはとても綺麗な野性のランだ。
コナラの菌の力で栄養を取っているので、ある条件が整った土地、つまり雑木林の中、それも下生えをある程度刈り取っている日陰で育つ、よって綺麗だからと盗掘しても育たない。
無知は怖い。
それでも盗掘する人、里山を管理しない、環境保全の知識のない公園整備により、その自生は激減しており、絶滅危惧種に指定されてしまった。
人間って愚かだなとつくづく思う。
キンランと似ているもので、ギンラン、ササバギンラン、キエビネも確認出来た。
さらに珍しい蝶も発見。クロコノマチョウ、枯れ葉に擬態している。
春の色は黄色。
ようやく、いい季節が来た。しかし私は稲科の雑草の花粉症なのだ。
この時期、散歩は結構キツい。