雀のメモ帳 人生はトレードオフ この歳になって分かったこと
トレードオフ、日本語だと「一得一失」
古くからのトライアスロンやマラソン仲間のSさん、彼とは最近はよく登山へ行く、5月に3回一緒に山へ行った。
彼とは年も近いし、私は途中で転職したが、彼は大手企業の人生を全うした。子供もお互い皆成人している。人生感も似ている。
彼は親が大企業の役職者であるのか、育ちがいい。育ちのいい人が私の友題に多い。理由は文句が少ない。嘘がない。人を騙さない。お金ねに執着がない。そして、それなりに人生に目標を持って生きている。
一方、狡猾な損得意識のある親の下で、他人への文句ばかり聞いて育てられた人は、例えお金持ちでも、歳を取って親と同じようになる。(主観です)
そんな彼と歩きながらよく四方山話をしている。
まずは体調
山とか自然に囲まれていると人は素直に面白い話をする。
親の介護の話、子供の結婚の話、その中で、よくあるのが体の話だ。お互い長年体を酷使している。そのせいか体のいたる所に故障を抱えている。さらに怪我や病気もある。
「朝、起きると、体の何処かが痛い、違和感がある」と彼が言う。
「分かる、俺なんか、長年左肩が痛い、親指の付け根が痛いと思ったら、痛風だったりして・・」
65才位になれば、大体そんな状況になっている。私はさらに心臓をやっちまったので、ステントを5箇所いれている。
スポーツにおいて
彼と歩きながら、60才過ぎてもフルマラソンで3時間切る。そんな超人の話をした。私の周りにもそんなアスリートが幾人かいる。2人とも長年競技をやっていたので凄さは理解出来る。
しかしその栄光の下で、何かしらを生け贄を差し出している。
まず時間だ。人生の全時間を練習とケアに使っている。食事もそうだ。家族との時間もある。老人だと生半可な練習ではそのタイムは出ない。
体には電気製品と同じで耐用年数がある。それを過ぎると、腰痛めたり、膝を壊したり、心臓を痛めたりする。
超人達も故障はしている。その度、膝から水を抜く、痛み止めを打つ、なんらかの治療をしている。その後の体を壊す可能性も高い。
老人のアスリート、よくメディアで話題になるが、何十年と現役でアスリートをやっていると、老人アスリートで、記録を目指すような話題の人は、過去スポーツ経験がなく、60才以上の手習いが多い。私からみたら新古品だ。だから体が持つ。
私の体なんか、20代から故障修理して、この歳まで酷使した廃棄品だ。若い頃から体を使うか老人から使うか、どちらが得なのかそれもトレードオフだ。
若い頃からアスリートを続けていると、その練習時間を他のものとトレードオフし続けている。色々と犠牲にしている。そして流石に疲れたと思い、競技者としては区切りをつける。後に復帰とかあるけど、それは昔とは違う。私も人生のかなりを練習時間とトレードオフしていた時代があった。
年金を何歳から貰うか
いきなりお金の問題。老人には重要な案件だ。これもよく考えてみるとトレードオフだ。
国が少子化対策の怠慢で労働力不足、そこで老人を働かせようと、盛大にキャンペーンしている「人生100年」
老後の資金問題、2000万円から、今度は円安だから4000万円必要と更にアップグレードしたネガティブキャンペ-ンをしている。
でもね、65才から100才まで生きる男性は1%程度だ。そして、その全てがまともに生きているわけではない。
さらに65才から年金を受け取ろうが、70才から受け取ろうが、男の平均寿命が81才程度、ほぼ生涯年金額は同じだ。国の腹は痛まない。だから70才まで働かす。
この話、大体の人は知ってはいると思う。
それでも、不安解消と仕事でお金を得ることで、65才からの自由時間をトレードオフしている。
ゴミ屋敷
斉藤和義さんの歌「それから」
その歌詞にある。
「その昔、母親に言われたんだ、一つ手にいれようとすると一つ手放さないと幸せにならない」
一つ得ると一つ失う。それを自覚せず大人となり、さらに老人になるとゴミ屋敷になる。心もゴミだらけだ。駅員に電車の遅れを文句垂れる粘着性老人となる。
手放すこと、それがなかなか難しい。人は色々と固執する。それが物事のトラブルの原因となる。
これは感情面でも同じで、ある人にいい顔するとある人には恨まれる。
幸福な人生はトレードオフにある
エアコン使って熱を放出、さらに外気温を高めている。地球温暖化とトレードオフ。
そこに夏の夕刻の風の気持ちよさはない。一生風を感じない家に住む人達。
何かを得たら何かを失う。
幸せは一体どこにあるのだろう。それはここだ。今だ!と言えればいいが、そうとは限らない。
追記:御岳登山 2024年5月25日
娘達がついてくるとか、事前に色々あったが、結局Sさんと2人で行く事になり、それなり歩こうということになった。
御岳山駅を起点として、天狗岳ー七代の多岐ーロックガーデンー稜広の滝ー鍋割山ー奥の院(山)ー御岳に戻りー日の出山ーようやく下山してつるつる温泉へ向かう。時間は休憩30分程度で5時間半。
登山としては、5個のピーク 三角地点を確認。最後の日の出山の6キロ位の歩きがかなり疲れた。。
シメの温泉、ヌルヌル系でお肌に良い感じだった。
先々週に登った 日向山(北杜市)がもの凄い絶景だったので、奥多摩の山頂は今一。高尾系だと富士山が見られるので、外人に人気なのだろう。
でも、奥の院の頂上で白人が5人くらいいて、少しビックリした。
あまりメジャーではない登山道でも中国人? 7人くらいの団体と遭遇した。最近は国際化していると思う。