早起きは誰にとっても三文の徳なのか?
自分は早寝早起きだ。そしてよく眠れる。子どもと寝るようになって、夜9時には寝るようになった。一般的には子どもが寝付いてから、また起きて、少し自分の時間として読書とか何か好きなことをして寝るという人が多いのかもしれない。でも、自分はそのまま寝てしまうことがほとんどだった。10日中9日くらいか。今は子どもが二人とも小学校高学年になって、もはや9時に寝なくなってしまった。だが、それでも自分は9時に先に寝させてもらっている。そして誰も起きていない4時には起きる生活が完全にリズムになっている。夜9時に寝て朝4時に起きることをほぼ365日続けている。思えば若いときからずっと自分は早く寝てしまうタイプだった。若い頃は夜の8時とか9時には一度寝てしまって、また12時とか1時くらいに起きるというサイクルの時もあった。
早起きは三文の徳というし、早起きで犬の散歩をたくさんして偉いですねと言われることもある。健康的ですねと言われることもある。おじいちゃんですねとも。みんなも早寝早起きにすればよいのに何故しないのだろうと思うことすらもあった。
でも、考え方をガラッと変えられる衝撃的な本に出合った。ジョン・レイティ氏の著書「Go Wild 野生の体を取り戻せ!」である。その中で、人類は狩猟時代は30人くらいで共同生活をしていて、その睡眠のリズムはそれぞれ違っていて、敵から身を守るために必ず誰かが起きていて、その共同体に危険がないよう見張りができるようにプログラムされていたというような記述があった。まあ、単純に考えてそうなのだろうが、それでも目からウロコな発見だった。今回はどう考え方が変わったかについて、4点に絞って書いていきたいと思う。
1.自分の早寝について肯定的に見られるようになった。
今まで特に若い頃は自分は体力がなくて、疲れやすいから早く眠くなってしまうのかなとコンプレックスに思っていたことを思い出した。しかし、そのような理由ではなく、自分の体内時計の問題で、自然に無理のない睡眠のタイミングで21時に寝れているだけのことだと思うようになった。早寝早起きだから良いのではなく、眠くなったタイミングで自然に寝れるというのが一番体にも心にも良いんじゃないの?というイメージだ。結構大きな考え方の変化だと思う。
2.眠れない人は、神経質だから眠れないだけとは限らない。体内時計の問題で寝れないだけなのでは?とも思えるようになった。
なかなか寝付けない人の話を聞くと、神経質な人なんだなと勝手に決めつけていた。でも、そうとは限らないのだろう。それぞれの人にそれぞれの睡眠の体内時計があるのだと思えるようになった。みんなの体内時計は一緒ではないのだ。夜1時とか2時にならないと寝れない体内時計の人が夜9時に寝れるだろうか?いつも夜9時に寝る私にとっては夕方4時とか5時に寝ろと言われているようなものだ。それはよっぽど疲れてでもない限り難しいだろう。夜寝れない人に、日の光をしっかり浴びなくてはならないとか、昼夜逆転にならないようにしなければとか言って、体内時計を元に戻そうみたいなことが言われているが、それこそがそもそもの体内時計を強制的に捻じ曲げようという行為なのでないか?極端に言えば、コウモリに昼型になれと言っているようなものだ。それぞれの体内時計を尊重して、自然の睡眠のタイミングを尊重していく方が、体にも心にも良い気がしてきた。
3.早寝早起きは今の時代はもはや美徳ではないと思うようになった。
人類にとって狩猟時代には早寝早起きは美徳ではなかったはずだ。外敵から共同体を守るためにも、狩りをするためにも、24時間誰かが起きていなければならなかったはずで、早起きだけがほめそやされることはなかっただろうと想像する。狩猟時代から農耕文明、そして工業文明と社会が変わっていくことで、きちんと早起きして農作業をしたり、工場に休まず通えることが正義となり、学校や会社に毎朝早くからきちんと通うことが美徳となってきたのではないか。しかし時代は変わって、今は24時間いつでも誰かが働いているし、働くことができる。だから早起きが偉いなんて時代遅れだとすら思うようになった。
小学校に通うわが家の子ども達はもちろん学校で早寝早起きが大切だと教えられているようだ。しかし自分はこう思う。自然に眠れる時に眠って、起きれる時に起きて、ちゃんと自分のリズムで睡眠がとれて、穏やかに毎日を過ごせている人こそが良いのだ。自分のリズムで遅くに寝て遅くに起きる人を非難するのは間違いなんじゃないかなと思う。
4.調子が悪いときこそ、自分のリズムで寝られるべきだと思うようになった。
一番調子が悪い時に、自分の体内時計のリズムで寝られない、だから休息できない、というのはまさに地獄ではないか?ベストのタイミングでベストの睡眠を取れるように、体は必死なはずだから、その流れに従って休息できれば良いと思うのだ。それを無理にいじろうとするから、眠れなくなってしまったり、余計にこじれてしまうのではないか?
以上だ。
誰もが自分にとっての良いリズムで、良い睡眠が取れて、日中に良いパフォーマンスができることこそが、理想なんだろうなと思う。
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