コンビニ人間【感想】


先日、図書館で「コンビニ人間」という小説を借りてみた。なんとなくタイトルに惹かれてしまった。

主人公は、コンビニバイト歴数十年、生まれつき共感能力にかける三十代の女性。きついバイトの代名詞のようなコンビニ店員をロボットのように淡々とこなしていく。まさに彼女の天職。

この女性からは、「悪の経典」の連続殺人鬼・蓮実聖司のようなサイコパス的なものを感じた。

共感能力のない彼らは、他人をよく観察し、その場の状況に合わせた表情や立ち振る舞いをして溶け込もうとする。

彼女の妹の赤ちゃんが泣いているシーン、手っ取り早くおとなしくさせるための最適解として、彼女なら殺してしまいそうな怖さがあった。

不美人だという設定の彼女を、可愛らしい女性に脳内変換し、物語の後半で殺人を犯すのでは?と、ハラハラしながら読んだ。終わり。

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