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#20 飲みたいっていうか、話したい。 ←わかる
『あえてのビン〇〇円』
〇〇のところは空白で店ごとに値段を書き込める。
店のメニュー(短冊)を作ってしまうという発想。そして、このコピー『飲みたいっていうか、話したい。』にはかなり共感。
企画制作はI&S BBDO、
クライアントはアサヒビール
商品はアサヒスーパードライ。
エグゼクティブクリエイティブディレクター、略してECDの上野達生の仕事観を知ってから見るとまた違った見方もできると感じました。
別に飲みたいわけじゃない
僕は、お酒がそんなにすきじゃない。嫌いではないけれど、別に明日なくなっても平気だ。でも、僕は友達をよく飲みに誘う(誘うようになった)。
飲みたいわけじゃない、話したいから誘う。このコピーのまんまで、笑える。お酒はあくまで口実で、話したいというと恥ずかしいけど、お酒ならなんとなく了解してくれるような気がするから。
こんなのは考えすぎで、「話したい」といえば乗ってくれる仲間たちだと信じたい。でもやはり、小心者で恥ずかしがり屋の日本人からすると、口実ってありがたい。
瓶ビールのシェア感
今日日、ビールは瓶で飲むことはない。個別のグラスで運ばれてくることが多い。
では瓶のよさは何か?
話したいという思いから向かった居酒屋。その場所で、瓶は
①分ける
②酌み交わす
③長く楽しめる(?)
という効果を発揮してくれると思う。
口実として使った「飲みたい」の次に、瓶ビールが“酌み交わす”という行為で二人を繋いでくれる。
上野達生の考え方
経営とクリエイティブは密接であるべき
経営的な視点を持つことが良いクリエイティブを生む上では非常に重要です。クライアントの経営戦略の上に、広告で伝える商品・サービスがあるわけで、まずそこに立って「この商品・サービスをどう変化させるか」考えます。
これは、前回の大貫さんの考えと近いとも言えます。あくまで広告は会社経営に則った上で成り立つもの。作家性だったり、個性の前に、商品やサービス、それを通して人をどう動かしていくか?を考える。
『あえてのビン』は壁に貼る短冊を模したつくり。広告が、飲みの場所でしっかりと仕事をしてくれる。それに加えて、私たちをつなぐ役割としての瓶ビールの再認識を。
注文するクライアントとしてはありがたいに違いない。