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売れる製品コンセプトを作るには~価値を分解しよう~
こんばんは。コウイチです。
突然ですが、「売れる製品コンセプトがなかなか作れない、、」という悩みはありますか。
今回のテーマである「製品の3層モデル」を使って、製品のどの価値に焦点を当てるか明確にすることで解決できるかもしれません。
今回は「売れる製品コンセプトを作るには~価値を分解しよう~」について書いていきたいと思います。
1,「製品」とは
そもそも「製品」とは何でしょうか?
マーケティング界の第一人者であるフィリップ・コトラー教授は「製品とは欲求やニーズを満たす目的で市場に提供されるすべてのものである」と述べています。つまり、物理的な製品だけでなく、サービスや人材、場所、アイデアなど取引されるものをすべて含んでいます。
企業の立場から見ると、顧客にとって魅力的な製品を提供できれば、収益を得ることができます。しかし近年では、製品を高機能にしても必ずしも売れない現象が多く見られます。つまり、製品は機能だけ考えても売れないのです。
そこで次に説明する「製品の3層モデル」で、顧客へ提供する価値を捉え直していきましょう。
2,製品の価値を分解する「製品の3層モデル」
「製品の3層モデル」とは製品の価値を「中核」、「実体」、「付随機能」の三層に分けて捉える考え方です。
![](https://assets.st-note.com/img/1713621832746-wW10q3MvvX.png?width=1200)
製品の3層モデル
アクシスコンサルティング ホームページ(https://www.axc.ne.jp/preparations/glossary/3levels_of_product_models.html)より
それぞれの層について具体的に見ていきたいと思います。
1層目:製品の中核
製品の3階層の中心になるのは、製品の核と呼ばれる部分です。製品の核は、顧客が製品に求める中核的なベネフィットを表します。ちなみにベネフィットとは、便益と訳され、顧客のためになることという意味です。
2層目:製品の実体
製品の核の外側にあるのが、製品の実体と呼ばれる部分です。製品の実体は、製品の核を具体化したものです。つまり私たちが目にする製品が、製品の実体です。
3層目:製品の付随機能
そして、製品の実体の外側にあるのが、製品の付随機能と呼ばれる部分です。製品の付随機能は、製品に付随的に提供される物やサービスです。例えば、アフターサービスや製品の保証、配送などが製品の付随機能です。
3,プロダクトライフサイクルとの関係
以前、プロダクトライフサイクルについて書きました。
実は、このプロダクトライフサイクルの各段階ごとに顧客ニーズは変化していくのです。
一般には、3層モデルにおいてはじめは中核的なベネフィットが重視されます。それ以降は、時間経過とともに、実体、付随機能と重点が移っていきます。
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アクシスコンサルティング ホームページ(https://www.axc.ne.jp/preparations/glossary/3levels_of_product_models.html)より
導入期
導入期に重視されるのはプロダクト3層モデルの製品の中核です。
例えば、導入期の携帯電話では、とにかく「つながって話せること」が重視されていました。
成長期
成長期ではプロダクト3層モデルの中核に加え製品の実体が重視されます。
実体の機能による差別化を実現したのが、携帯電話で写真を撮る機能です。現在では写真を添付できることは当然の機能ですが、当時は画期的でした。
成熟期
成熟期ではプロダクト3層モデルの付随機能の重要性が高まってきます。
成熟期ではつながる・話せるという中核はもちろん、実体である機能による差別化も難しくなります。いまでは、故障時のアフターサービスや補償、分割支払い可能等の付随機能が重要になっていると考えられるでしょう。
このように時間が経過し、製品のライフサイクルにおける段階が変わるごとに、顧客が製品に求める価値も変わっていきます。そこでこの「製品の3層モデル」で提供すべき価値を改めて捉え直し、新たな製品コンセプトを考えてみましょう。
参照:
アクシスコンサルティング ホームページ(https://www.axc.ne.jp/preparations/glossary/3levels_of_product_models.html)
まとめ
今回は「売れる製品コンセプトを作るには」について書いてきました。
<ポイント>
・製品とは「欲求やニーズを満たす目的で市場に提供されるすべてのもの」
・「製品の3層モデル」とは製品の価値を「中核」、「実体」、「付随機能」の三層に分けて捉える考え方
・製品のライフサイクルにおける段階が変わるごとに、顧客が製品に求める価値も変わっていく
お読みいただき、ありがとうございました。