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彷徨うおっさん157 政治と下半身

 政治に係る事象で、先月から今月にかけて、下半身スキャンダルが2つあった。
 一つは政治家当人ではなく、政治家に戦いを挑んで逆激を受けたとされるものであるが、いずれにしても政治がらみであり、世間でうんざりするような過剰反応が発生している。 

 一方でアメリカのトランプ大統領はいままで何度結婚して、何人の女性と寝てきただろうか。


 ヨーロッパでも政治家個人の不貞行為は、政治と切り離して考える人も多いと聞く。こうした他所の国の事情を見るに、よもやこれは、我が国特有の現象ではないかと思う程である。
 有権者が気にしすぎるからこそ、政治関係者が相手陣営を潰すために多用するのだろうが、

 思うに全くもってくだらない戦いだ。組織や地域の統治、これからの政治政策の議論を深めろよと思う。

■以前から述べているが、派手でエロい金持ちが政治をやって何が悪いのか?


「奥さんを裏切って最低だ」
「妻を大事に出来ない人が国民を大事に出来るはずがない」
「公序良俗に反する行為だ許せん」
「民事とは言え不貞行為であり法に触れるでしょう」

 仰るとおりである。が、それは家庭内、身内、民事でやって欲しい。

 良し悪しは置いておいて、ああいう世界では昔から妻公認という愛人もいる。

 それに世間では男ではなく女が不倫に走ることも珍しくないが、そっちは同じ罪でもメディア等が同情的に扱うケースも多々ある。どっちにしたって個人間の愛情に基づく裏切りは個人間で断罪すれば良いだけではないか。

 今回は該当しないが、例えば風俗などの火遊び程度は、有権者の距離感なら勝手にしろと考えるぐらいが有権者の判断基準としてちょうどいい。そうやってリフレッシュしたり、バランスを取っているから、なんとかあの政治と言うストレスフルな世界で生きられるのではないか?

■一方で本当に卑劣な行為は果たしてなんなのか?


 一方で、有権者をだまして(或いは単に有権者受けがいい政策ばかり実施して)、優越的な地位を得たり、支配欲・自己顕示欲を満たすのみに見える政治家は多いが、逆に放置されている。
 こっちの方が、本当は世間へのインパクトは大きい筈だ。ちゃんと考えて投票し、そのような統治をした人間にはもっと怒ってよいとおっさんは思う。

 また、改革だ、綱紀粛正だと叫んで、利権とはまるで無関係の末端一般公務員までボコボコにするような政治家は、改革を口実に、悪役ターゲット(公務員や高齢者)の設定をして人気取りに奔走する。
 
そして普通なら好ましくない様な苛烈なバッシングも、無慈悲に平気で実施する。エロいやつよりも、こっちのほうが人でなしだろうに。

 だが結果としてエッチな人ばかりがいつも怒られているように思う。


 そして政治が停滞し、統治に失敗し、行政機関がやせ細り、メディアの揚げ足取りが始まって事態が泥沼化した挙句、最後は犯人探しとスキャンダル探しにばかり奔走し、世間が言う「マスコミ(テレビ) VS 市民(ネット)」という、本質から外れた戦いに発展している。

 これは俯瞰して見れば「単なる戦争」であり、それ自体が「悪」である。どっち陣営がどう悪いとか以前の状況だ。そして「巻き込まれているのは市民と兵隊(なもなき一般職公務員)」ではないだろうか。

 政治は公の場における議論で決するための手段で有り、秩序あるシステムではなかっただろうか? ある意味戦争を避けるために作られたシステムであるのに、なぜこうも戦争になっているのだろう。

■政治は追いかけると疲れるが、なんとか政治システムをまともに運営したいものだ


 おっさんは以前から、元兵庫県知事をどうにも信頼できないと考え、衆院選では国民民主党を支持したが、揉めに揉め、荒れに荒れ、政策そっちのけで、最後はエッチな話の犯人捜しばかりで、いい加減草臥れてしまった。 

 この草臥れる状況の元凶は、有権者のリテラシーの低さにあるように思う。

 我々日本人の政治家への理想はクリーンで完璧主義すぎる。何度騙されても、マスコミにせよ、先導政治家にせよ騙される。


 もっと人間(政治家も有権者も)を「清濁併せ含む存在」と冷静に受け止められないものだろうか。それだけでも冷静になれるはずなのだが。。。

 こんなくだらないことで人が死んだり、せっかく積み上げてきたものが崩れたり、誰かの下半身事情を否応もなく見させられたり、そのたびに一喜一憂して、国民が皆ヘトヘトになっている。誰も望んではいないのに。

 一体誰が何を守りたいのか知らんけど、もうちょっと皆がよく考えて投票したら少しはマシになるのではないだろうか。尤も、こんなことだから政治に関わりたくないなと有権者が敬遠してしまうのだろうが、正にそれで悪循環になっているようにも思うところである。

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